派遣でも源泉徴収票は発行してもらえるのか?確定申告が必要?

源泉徴収票 派遣社員の基本情報

正社員が「源泉徴収票の発行」をしてもらえている話はよく聞くけれど「派遣社員も同様に発行してもらえるのかな?」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか?

結論から言うと、派遣社員も可能です。

この記事を読んで下さっている方の中には、様々な事情があり「源泉徴収票の発行が必要」と言われたものの、一体どこに依頼したら良いか分からないと悩んでいる派遣社員の方もいるでしょう。

また派遣社員にとって「源泉徴収票」と「確定申告」はどのように関係しているかを知りたい方もいるでしょう。

今回はそのような派遣社員の人達の為に「源泉徴収票が必要な場面」や「源泉徴収票の依頼方法」や「確定申告が必要な場面」について解説いたします。

源泉徴収票とは、どのようなものなのか?

源泉徴収票という言葉を耳にすることはあるし、実際に現物を見たこともあるけれど、詳しいことはよく分からないという人も多いでしょう。

ここでは、そもそも源泉徴収票はどういったものなのか?について解説いたします。

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源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)とは何か?

Wikipediaの言葉を借りますと、源泉徴収票とは下記の通りです。

日本において、給与・退職手当・公的年金等の支払をする者が、その支払額及び源泉徴収した所得税額を証明する書面。参照:源泉徴収票

これだけを読んでいると難しく感じますが、源泉徴収票には下記などの内容が記載されています。

  • 年収
  • 1年間におさめるべき税金の正しい金額
  • 1年間に支払った社会保険料の合計金額

年収

源泉徴収票の「支払い金額」の項目に記載されています。

会社からの【給与】や【ボーナス】や【手当】も含めた金額です。

ここから「税金」や「社会保険料」を差し引くと、実際の手取りの年収になります。

1年間におさめるべき税金の正しい金額

源泉徴収票の「源泉徴収税額」の項目に記載されています。

年末調整や確定申告をすると「払いすぎた税金が戻ってきた」とか、逆に「不足していた税金を払う羽目になった」などという話を耳にしたことがある人もいるでしょう。

それは、この「源泉徴収税額」に記載されている≪1年間におさめるべき税金正しい金額≫と、自分が実際に払った税金の金額との差からきています。

この差が下記のケースでは、払いすぎた税金が戻ってきます。

源泉徴収税額>自分が実際に払った税金の金額

逆に下記のケースでは、不足していた税金を支払うことになります。

源泉徴収税額>自分が実際に払った税金の金額

1年間に支払った社会保険料の合計金額

源泉徴収票の「社会保険料等の金額」の項目に記載されています。

ここには、1年間に支払った社会保険料の合計金額が記載されます。

社会保険料とは、下記を指します。

  • 健康保険料
  • 介護保険料
  • 厚生年金料
  • 雇用保険料

源泉徴収票を使って行われる「源泉徴収制度」とは何か?

ここまで、ざっと源泉徴収票に記載されている内容について触れましたが、これを使い行われている「源泉徴収制度」とは何か?という疑問にもお答えします。

それはこうです。

会社は本人に代わって、毎月の給与からおよその所得税を計算し、その分を国に納税しています。

この制度のことを「源泉徴収制度」と言います。

源泉徴収票は、どのような時に必要なのか?

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次に、源泉徴収票はどのような時に必要なのか?について解説いたします。

源泉徴収票を必要とする場面は、下記などです。

  • 確定申告をする時
  • 住宅ローンを組む時
  • 子供を保育園に入園させる時
  • 転職をする時
  • 家族の社会保険の扶養に入る時

これらを見ると、その人の「経済状況」や「返済能力」を知る為に使われることが多いと分かります。

派遣社員も源泉徴収票は発行してもらえるの?どこで頼めば良い?

冒頭で申し上げた通り、派遣社員も源泉徴収票は発行してもらえます。

これについて依頼するのは働いている現場ではなく、自分が所属している派遣会社です。

源泉徴収票を発行してもらえるタイミングは、下記の3通りです。

  1. 毎年最後の給与(=12月)の支給後
  2. 退職時
  3. 本人が直接依頼した時

1、毎年最後の給与(=12月)の支給後

毎年年末になると、会社が「年末調整」をしてくれます。

–年末調整とは?——————–

会社は本人に代わって、給与からおよその「所得税」を天引きし、役所にその分の税金を納税してくれています。

年末調整とは、この納税額の1年間のトータル金額を計算し、実際に払わなければいけなかった正確な「所得税」額との差を比較します。

これに対して会社が多く徴収していた場合は、差額が返金され、不足していた場合は、その分が改めて徴収されます。

————-

この年末調整は1年の最後に支給される給与、つまり12月の給与計算の際に行われます。

このことから、毎年最後の給与(=12月)支給後に、源泉徴収票が発行されます。

本人が頼まなくても自動的に発行されます。

2、退職時

次の会社に転職する際に、源泉徴収票が必要になります。

このことから、退職時に源泉徴収票を発行し、退職者に渡してくれる会社は多いです。

しかし会社の担当者の気が利くかどうか?なども関係しているので、必ず渡してくれるとは限りません。

3、本人が直接依頼した時

源泉徴収票は、年末調整時には本人が頼まなくても貰えると申し上げましたが、時間が経つと紛失してしまうこともあります。

こういった時に、源泉徴収票が必要な場面がやってきましたら、所属会社に直接依頼すれば再発行を行ってくれます。

確定申告とは何か?年末調整との違いは?

ここまでの話では「源泉徴収票」と「年末調整」について、触れてきました。

では「確定申告」は、何がどう関係してくるのか?と疑問に思う派遣社員の人もいるでしょう。

まずは「確定申告がどのようなものであるか?」や「年末調整との違いは?」について解説します。

確定申告とは何か?

確定申告とは、1年間の収入にかかる所得税を計算し、それを払う為の計算手続きをすることです。

確定申告と年末調整の違いは?

確定申告も年末調整も、1年間の収入にかかる所得税を計算するところまでは一緒です。

しかし、ここからが少し違います。

確定申告は、個人で毎年2/16~3/15の期間中に税務署に直接出向き、所得税の計算手続きを行い、後ほどその税金を一気におさめます。

これに対して年末調整は、会社が代行して税金計算や納付を行ってくれます。

年末の給与計算が終わった後に、税金の超過分は本人に返金し、不足分は本人に徴収し役所に支払ってくれます。

派遣社員で、このようなケースでは確定申告をしましょう!

派遣社員は、所属の派遣会社が年末調整を行ってくれて「源泉徴収票の作成」も併せて行ってくれます。

しかし以下のようなケースでは、派遣社員自身での確定申告が必要になります。

  • 派遣のお仕事以外に、収入が20万円以上ある
  • 住宅ローンや医療費の控除など、年末調整では対応できないことを行いたい
  • 年末調整をする前に、所属の派遣会社を退職した

派遣のお仕事以外に、収入が20万円以上ある

派遣社員以外に、副業等をおこなっている場合で、且つその収入が「20万円以上ある」と、確定申告を行う必要があります。

黙っていて、あとあと税務署の人に指摘されると面倒なことになるので、きちんと確定申告を行いましょう。

住宅ローンや医療費の控除など、年末調整では対応できないことを行いたい

会社が年末調整を行ってくれても、そもそも「年末調整では対応できない分野」もあります。

下記等を行いたい場合には、確定申告でないと対応できないので、自身で確定申告を行いましょう。

住宅ローンを組んだ人

住宅ローンを組み、マイホームを建てたり、改築を行った人が該当します。

これらの人達が、住宅ローンを組んだ「初年度」だけは、年末調整では対応できずに確定申告を行う必要があります。

「初年度」だけと言いましたが、次の年は会社でこの分も年末調整してもらえるので、2年目以降の確定申告は不要です。

例えば2019年10月に住宅ローンを組んだとします。

その年、つまり2019年12月の年末調整では対応できないので、自身で2020年2月16日~3月15日の間に確定申告を行います。

翌年の2020年12月の年末調整からは、住宅ローン分を会社で年末調整してもらえるので、確定申告は不要です。

医療費控除を行いたい人

大きな怪我や病気をして入院したり、妊娠・出産をした人は、たくさんの医療費を払うケースが多いでしょう。

このような人達が医療費控除を行うと、所得金額からいくらか差し引かれる可能性があります。

下記の場合は、その可能性大です。

  • 年収200万円を超える人で、1年間に自腹をきった医療費が10万円を超える
  • 年収200万円未満の人で、1年間に自腹をきった医療費が「総所得×5%」を超える

※ただし、それぞれ民間の保険から保険金が出ていれば、その金額を差し引いた金額で計算します。

例えば年収250万円の人が、怪我で入院をしたとします。

この人は【■年収200万円を超える人で、1年間に自腹をきった医療費が10万円を超える
】に該当しますね。

この人が1年間で医療費を支払った自腹金額が、15万円だとします。

しかし、加入していた民間の保険会社から保険金が6万円支払われたら、そこから差し引きする必要があります。

15万円 – 6万円=9万円

ということで、10万円以下なので医療費控除の対象となりません。

※他にも合算する医療費があり、10万円を超えれば医療費控除可能です。

年末調整をする前に、所属の派遣会社を退職した

年末調整は、所属の派遣会社が行ってくれると解説しましたが、それは「年末調整をする時に、その派遣会社に在籍していること」が条件です。

年末調整の直前に退職した場合には、会社で年末調整を行ってもらえないので、自分で確定申告をする必要があります。

まとめ

今回は「派遣社員も源泉徴収票を発行してもらえるか?」や、源泉徴収票が「必要な場面」「依頼方法」や「確定申告が必要な場面」を解説いたしました。

源泉徴収票の再発行についても、所属の派遣会社に依頼すれば、対応可能であることも分かりました。

年末調整を行ってもらった後も、場合によっては確定申告を行う必要があることも分かりました。

確定申告を怠ると、返ってくるはずのお金が返ってこなかったり、逆に払うはずの税金を払っていないと税務署から指摘されたりする場合もあります。

このようなことにならない為にも、今回の記事を参考にしていただき、しっかりと仕組みを把握しておきましょう。

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