男性保育士の悩みはつきない…男性の保育士事情

男女の保育士 保育士のお悩み特集

「保母さん」から保育士へと呼び名が変わり、男性で保育士として働く方も数多く見られるようになりました。しかし、まだまだ女性と比べると男性の保育士の割合は圧倒的に低く、職場では男性保育士ならではの悩みも少なくありません。今回はそんな男性保育士が抱える悩みや今後の将来性など保育士の事情について詳しくご紹介していきます。

男性保育士はクレームも多い

男性が保育士になると多く経験することになるのが、保護者からのクレームです。保護者の方の多くは女性が自分の子どもの担当保育士になると考えていますから、男性保育士が担当となると「今まで女性の保育士さんに見てもらっていたのに大丈夫だろうか?」と不安になり、別段間違ったことをしていないにも関わらず、さまざまな注文やクレームが入りやすいのです。

着替えをしてほしくない

男性保育士へのクレームとして「うちの子の着替えを男性の保育士にさせてほしくない」というものが多く聞かれます。

特に女児の保護者から言われることの多いもので、いくら幼児といっても女の子の着替えを男性が行うことへの抵抗からクレームとなってしまうのです。

保護者の心配も理解できるものではありますが、子どもたちの着替えも保育士の大切な仕事の1つですから男性だからという理由でこうしたクレームを付けられることに戸惑ってしまったり、ショックを受けてしまう方も少なくありません。

オムツ替えもしてほしくない

0歳から3歳程度のクラスを担当することになった場合、着替えだけでなくオムツ替えに関しても男性の保育士には行ってほしくないというクレームが入ることもあります。

これも保護者の気持ちとしては、着替えと同じで保育士であっても男性が子どもの裸や局部を見るということに抵抗があるケースが多く、難しい対応を迫られています。

こうしたデリケートな問題は保育士だけの努力で解決するのは厳しく、行政や関連団体の啓発、保護者側も現状に則した保育を理解するなど社会全体で取り組んでいく必要があります。

男性保育士に将来性があるか

男性保育士として働くことへの将来性に疑問を感じている方もいるかもしれません。

確かに男性保育士の平均年収は男性全体の平均年収と比較しても低い水準で留まっていますので、経済的な側面を見た場合、将来性が高いとは言い難いのが現状です。

ただ、女性保育士と比較して待遇面で不利になるということはなく、男性保育士が主任や園長へキャリアアップすることも可能ですから仕事としての将来性は十分にあります。

力仕事を期待される

男性保育士ならではの悩みとして挙げられるものに力仕事を期待されやすいというのがあります。

一般的に女性に比べると男性のほうが身体が大きく、力もありますので、どうしてもそういった力仕事を任されることが多くなってしまいがちですが、毎回のように頼られると辛いものです。

保育園では、年間を通じて運動会や発表会などイベントが多く、そのたびに会場のセッティング等で力仕事を任されると足腰を痛めてしまうといったリスクもあるため、身体の状態には常に気をつける必要があります。

保育園での防犯対策

保育園に勤める場合、防犯対策の役割を担うこともあります。幼児を狙った犯罪は過去に例がありますので、女性だけでなく男性の保育士が勤務しているというのは、それだけで弱者を狙う犯罪者への牽制の効果が期待できます。

また、大切な子どもを預けている保護者に対しても防犯に関しては男性保育士が在籍していることで、安心感を持ってもらうことができるでしょう。

父親役としての役回りを期待される

子どもたちに父親のような役回りを期待されるのも男性保育士ならではです。

女性の保育士に対しては、母親に甘えるような立ち回りをする子どもでも男性保育士に対しては元気いっぱいな行動を取る子どもも多いですからそうした希望に付き合ってあげる必要があります。

また、女性と男性両方の保育士がいることで、保育園の雰囲気が家庭的なものとなるため、子どもたちの成長にとっては女性保育士のみであるより良い環境になりやすいでしょう。

男性保育士はまだ全体の4%

男性保育士のいろいろな悩みや実情について見てきましたが、保育士全体に占める男性の割合はまだ4%しかいないのが現状です。

具体的には、女性保育士が113万6000人、男性保育士が5万人という内訳になっています。

こうした背景には、上記で見てきたような男性保育士特有の職場での悩みや経済的な面から結婚への不安といった理由が考えられます

今後増える見込みはあるのか

現在の制度や環境を維持したままでは、男性保育士が今後増えていくことは難しいでしょう。

男性保育士を増やし、定着してもらうためには、国や自治体、保育園のフォローが欠かせません。

具体的には、国や自治体は保育士が十分な賃金を得て働けるよう処遇改善の政策を打ち出すことと、保育園は保育士を含めた職員や保護者などからも意見を取り入れ、男性でも働きやすい職場環境を作る努力を行うといったことが挙げられます。

まとめ

男性にとってまだ働きやすい環境が整っているとは言い難い保育士ですが、保育士不足による待機児童の問題や防犯の面などからも男性の保育士が社会的に求められていることは間違いありません。

働く環境を改善していくためには、男性保育士自身が声を上げていくということも大切ですので、より良い環境を目指して積極的に行動していきましょう。

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