第二新卒から転職を考えるのであれば、大手の企業に挑戦してみるのもいいでしょう。
第二新卒であっても憧れの大手での採用を掴む可能性は十分に考えられます。
新卒の就活で大手への採用がかなわなかった人にも大手で働くチャンスがあると言えるのです。
ただ、そのためには要点をしっかりとおさえておくのをおすすめします。
転職活動を行うときに気を付けておくべき点や、転職への基本的な流れなども知っておく必要があります。
そこで今回は、第二新卒の転職を有利に進めるための方法や、流れなどについて詳しく解説します。
職種や業界を変える人も多い
転職する際に前職と異なる職種を選んでしまうと未経験からのスタートとなりますので、採用されるかどうかについて不安に感じる人も多いようです。
しかしながら、第二新卒など20代の転職者のうち半数以上において半数以上は職種・業種をともに変えた転職に成功しているというデータもあります。
さらに、職種のみや業種のみ変更したという人も含めると、80%以上において未経験の分野への転職に成功しています。
そのため、第二新卒の転職は、これまでの仕事にこだわらず未経験の分野に挑戦できる可能性が高いと言えるのです。
第二新卒の転職が未経験の分野でも成功する理由
もし、30代や40代からの転職であればこれまでのスキルを活かした転職先を探すことでキャリアアップにもつながるでしょう。
しかし、第二新卒の転職はそれとはまったく別のものであり、企業側の求める人物像も変わります。
企業が求めるのは若い人材
景気が上向きになるにつれ、新卒採用に意欲的な企業が増加するとともに、新入社員の獲得に苦しむ企業も増えています。
さらに、新卒者の離職率も増加傾向にあることから、若年層の人材が不足しているのです。
そのため、多くの企業において若い人材を求めています。
実力よりもやる気が求められる
一般的な中途採用の場合、企業側は即戦力を求めてきますが、第二新卒の場合にはスキルや実績よりも新卒と同じような「ポテンシャルの高さ」や「やる気」を重視して採用します。
企業側が第二新卒に求めるのは仕事への情熱であり、長く働いてくれる人材が求められているのです。
大手企業への転職も狙える
第二新卒で転職できるのは中小企業に限られてしまうのではないかと思う人も多いでしょう。
しかし、大手の企業においても第二新卒を採用している傾向がありますので、これまで中小企業で仕事をしていた人にとって上を目指せるチャンスでもあると言えます。
さらに大企業から大企業への転職もさかんに行われています。
目指す企業によって転職方法が異なる
第二新卒の転職で、中小企業から大企業を目指す場合と、大手企業から大手企業へと転職するケースでは方法が異なります。
少しでも転職活動を有利に進めるためにそれぞれの方法を知っておきましょう。
また、それぞれの転職ケースにおいてメリットやデメリットもありますので、しっかりと考えてから転職先を決めるのがおすすめです。
中小企業から⼤⼿企業への転職
新卒で大企業からの採用が得られなかった人でも、第二新卒で転職をすると大手企業で働くチャンスは十分にあります。
というのも大手企業は第二新卒の仕事への情熱に注目していますので、高い確率で転職が成功します。
ただ、中小企業から大手企業への転職で気をつけたいのは、これまで中小企業で働いてきたことを卑下することです。
これまで働いてきた会社を悪く言うと、これから仕事をする会社においても同じことを言われる可能性があると考えられてしまいます。
さらに会社を批判することで、経験に自信がない人材であると考えられてしまうこともあるでしょう。
一方で、極端に大手企業を持ち上げるような内容を話すのもマイナスイメージにつながります。
これは大手だから転職したいのではないかと感じられてしまいがちですので、そういった内容をアピールするのアはおすすめできません。
これまでのどのような経験をし、その経験がこの企業でどのように活かせるのかをアピールすることが大切です。
中小企業から⼤⼿企業への転職のメリット・デメリット
中小企業から大手企業へと転職すると以下のメリットが考えられます。
- 年収が高くなる
- 待遇面も向上され、残業代もしっかりと出る
- 自分のやるべきことに集中して働ける
一方で、以下のデメリットも考えられます。
- 自分の裁量ですすめられた業務がスムーズにいかなくなる
- 成績を認めてもらえる機会も少なくなる
⼤⼿企業から⼤⼿企業への転職
大手企業で仕事をしていた人が別の大手企業に転職する際には、経験が限られていると苦戦することもあります。
というのも、中小企業やベンチャーでは、入社3年未満の社員にも仕事を任すことがありますが、大手企業では任される職域も少なく、それほどの経験が得られません。
身についているスキルが少ないため、即戦力として挑戦できる職種が限られてしまうということも知っておきましょう。
⼤⼿企業から⼤⼿企業への転職のメリット・デメリット
大手企業同士間の転職は、
- 企業風土に溶け込みやすい
- ストレスを感じずにコミュニケーションが取れる
- 給料があまり変わらないので生活が安定できる
といったメリットがあります。
その一方、大手企業では年功序列や終身雇用制度を継続しているところも多く、新卒で入社していない場合には出世コースに乗れないことも可能性として考えられます。
同じ業績を残しても同じ年齢の新卒入社の方が高い評価を得ることもあり、歯がゆさを感じることもあります。
転職をする理由を突き詰めて考える
第二新卒で転職を成功させるためには、「どういう目的で転職したいのか」という点を見つめ直す必要があります。
転職をする目的や、転職したい理由が明確になることで、どの企業に応募していいのかが分かるようになります。
もし、残業や休日出勤が多いことを理由に退職するのであれば、「勤務時間が守られ、休日休暇がしっかりととれる職場」を探してみましょう。
仕事内容が自分に合っていないと感じる場合には「こんな仕事がしたい」という点を明確にしておくことで、就きたい仕事が見えてきます。
やりたいことを実現できる場所を選ぶ
転職をしてこんな仕事がしたいといった明確な目的や理想がわかれば、それを実際に叶えられる職場が見えてきます。
しかし、実際に応募する企業を選ぶ際には注意する点がありますので、覚えておくのがいいでしょう。
自分のやりたいこととのズレがないかをチェック
新卒の際には、仕事内容を理解しないまま会社を選ぶことも多いでしょう。
しかしながら、転職の場合には配属先や職種はがあらかじめ決まっていることが多くみられます。
転職をするとこういった仕事を任されるといった将来的なプランも見えてきますので、自分のやりたい仕事とズレがないかをあらかじめ知ることができるのです。
また、職場での働きやすさや、仕事環境というのは実際にその企業で仕事をしている人に聞いてみるのもいいでしょう。
現場の声を聞くことで、実際の雰囲気もわかり、どのような仕事ができるのかがわかります。
そのため、その企業で自分のやりたいことができるかどうかをしっかりと判断してから応募することが大切です。
弱点について対策を取っておく
第二新卒からの転職の際には、「第二新卒」がネックとなることもあります。
というのも、第二新卒は「仕事を続けられない人」というイメージを持たれることもあり、「すぐに辞めてしまうのでは」と思われてしまうことも多くみられます。
こういった第二新卒の弱点をカバーするためには、これまでの社会人としての経験の中で自分に足りなかったものが何であったかを客観的に捉えることが大切です。
これまでの業務の中で工夫したことや、努力したこととアピールし、足りない部分は仕事への熱意や努力で補っていくことを示しましょう。
そうすることでマイナスイメージを克服し、採用担当者に熱意が響く可能性が十分にあると言えます。
求める人物像を理解してアピールを行う
求人情報をチェックする際には、募集を出している企業が求める人物像をしっかりと読み取っておきましょう。
企業の求める人物像にマッチしている場合には、採用される確率が高くなります。
そのため、自分がいかにその企業が求める人材であるのかをアピールするのをおすすめします。
未経験でも人物像がマッチして入れば採用の可能性大
第二新卒の場合には求人を出している職種や業種に対して未経験の場合も多くあります。
ただ、第二新卒は仕事への熱意ややる気が採用において高く評価される傾向がみられます。
そのため、未経験の職種であってもチャレンジしてみることが大切です。
また、応募する際には、自分は企業が求めている人材にマッチしていることをしっかりとアピールしましょう。
仕事以外の経験もマッチするかを考えよう
未経験の職種に応募する際には、応募企業が求める経験やスキルがないことも多くみられます。
しかしながら、必要とされるスキルに対して「本を読んでいる」とアピールするのも一つの方法です。
また、必要とされる資格は「取得に向けて勉強している」とアピールすることで、仕事への熱意が伝わります。
第二新卒の強みを活かす
第二新卒からの転職には、第二新卒ならではの強みもあります。
第二新卒の魅力を活かすことで、転職にも有利になると言えるでしょう。
ビジネスマナーを身につけている
第二新卒は一旦社会に出て仕事をした経験がありますので、基本的なビジネスマナーがすでに身についているのが強みです。
新卒のように初めから教育する必要がないため、教育にかかる経費も削減でき、即戦力としての活躍も期待できます。
適応能力が高く教育しやすい
第二新卒は社会経験が少ないため、柔軟で適応能力が高いという点においても高く評価されています。
転職先でも企業の体制に馴染みやすいのが特徴で、教育しやすいことから使いやすい人材として受け入れられる傾向にあります。
入社したいという意欲が大切
第二新卒は、すぐに仕事を辞めてしまうというイメージを持たれることも多くみられます。
もし転職しても長くは続かないかもしれないと感じてしまうこともあり、採用担当者も二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。
しかし、そういったマイナスイメージを覆す方法はあります。
退職理由をポジティブに考える
第二新卒からの転職では、面接において前職を退職した理由を聞かれることが多いのが特徴です。
もし、前職を退職した理由が不満だらけである場合には、面接官にもいい印象を与えません。
しかしながら、嘘の退職理由を言ってしまうと後からトラブルになることも考えられます。
そのため、もし退職理由がネガティブであった場合でも、同僚や会社のせいにせず、ポジティブに捉えることが大切です。

退職理由と志望理由に一貫性をもたす
前職を退職した理由が、「この会社では自分のやりたい仕事ができなかった」である場合には、志望する企業では「自分のやりたい仕事ができる」といった熱意を明確に伝えましょう。
単に退職理由を述べるのではなく、志望理由につなげることで仕事へのやる気が示せるのです。
面接官の質問に答えながらも、自分の考えをしっかり述べることは、短い面接時間の中で熱意をアピールするのに効果的であるとも言えます。
そのため、面接の前には自己分析や企業研究をしっかりと行い、話したい内容をあらかじめまとめておくのがいいでしょう。
転職活動に備えた準備を整えておく
応募したい企業が見つかると、履歴書や職務経歴書の作成を行います。
募書類は作成方法や提出先が企業によって異なることもありますので、事前にしっかりと確認し、不備のないように気を付けましょう。
しかし、どれだけ時間をかけて作成した履歴書や職務経歴書であっても、採用担当者によってはじっくりと読んでもらえないことも考えられます。
そのため、履歴書や職務経歴書はポイントをおさえて正確に作成することが大切です。
志望動機や自己PRを記入する場合には、いかにわかりやすくアピールできるかを考えましょう。
志望動機の書き方とは?
まずは思いつくエピソードをいったん洗い出し、そこから企業の求める人材にマッチした内容であるかをすり合わせていきます。
その後、提出先の企業の知りたいことをしっかりと押えて文章の構成を考えていきましょう。
これは、面接においても非常に役に立つ作業ですので、時間をかけてじっくりと行うことが大切です。

できるだけ多くの人の意見を参考にしてみる
転職では、自分一人で悩んでいても解決できないことが多くみられます。
そんな時は周りに相談してみるのがおすすめです。
家族や友人といった自分の気持ちを分かってくれる人には話しやすいかもしれません。
また、実際に転職をした人の意見を聞くのは非常に役に立つとも言えます。
ただ、家族や友人といった自分に近い人は感情も入りやすいと言えますので、客観的な意見が出にくいとも考えられます。
そのため、できるだけ客観的な意見が出せる人に相談するのがいいでしょう。
転職に関するプロに相談するのも一つの方法です。
ハローワークや人材紹介会社などは転職に関する知識が豊富であると言えるでしょう。
また、転職サイトや転職エージェントなどに登録すると、経験豊富なカウンセラーのアドバイスが受けられます。
このように客観的な視点で転職活動を支えてもらえることで、転職活動を有利にすすめられますので、利用してみるのをおすすめします。

選択肢を広げてみることも大切
第二新卒から転職をする場合には、これまでの経験が活かせる職種や業種などにこだわる必要はありません。
職種や業種にこだわってしまうと、選択肢が狭くなってしまいます。
未経験の第二新卒でも応募できる求人を出している企業も多くみられますので、選択肢を広く持って転職活動を行いましょう。
そのためには、世の中にあるたくさんの仕事について、ここではどんなことができるのか、自分の身につけたいスキルが得られるのかといった点を踏まえてじっくり調べておくことが大切です。
第二新卒からの転職では業種や職種を変える人も非常に多くみられますので、職種や業種にこだわりすぎず、柔軟な視点で応募する企業を探してみるのがいいでしょう。
自信を持って転職活動に取り組んでいく
転職をすることで、これまでの生活が一変してしまう可能性もありますので、転職に不安を抱える人は多いでしょう。
また、第二新卒の転職にはネガティブなイメージを持たれることもありますので、弱点をいかに克服しながら転職活動を行うかというのは非常に重要です。
しかしながら、第二新卒の転職では新卒の時には感じられなかった価値観や魅力に気づきながら転職活動を行うことができます。
そのため、自分に自信を持ち転職活動を進めることが大切です。
新しい仕事を手に入れるため、自分をしっかりと見つめ直すことも重要であると言えるでしょう。
そのうえで仕事への情熱や熱意を応募先に伝えられると、これまで夢であった大手企業への転職のチャンスも手に入れられるのです。

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