入社してみたけれども社風に合わない、やりたかった仕事とは違う、といったことから転職を考えている第二新卒の方は多くいます。
転職したいけれども、良い転職をするためにはどの時期を選べばいいのかわからず躊躇っている方も多いでしょう。
第二新卒が転職するのに最適な時期はいつなのでしょうか。
今回は、第二新卒が転職するのに最適なタイミングや成功させるコツについて解説します。
第二新卒とは一体?
第二新卒という言葉をよく聞くと思いますが、この第二新卒の定義とはいったい何なのでしょうか。
短期間でも社会に出た経験がある
第二新卒とは、短期間であっても社会に出た経験がある、つまり入社して仕事をしたことがある若者のうち、離職して転職活動をしている求職者のことを言います。
一般的には、卒業して入社してから1~3年のうちに転職活動を始める人のこととなっています。
高校卒業後に働き始めたのなら19歳~22歳程度、大学卒業後からなら23歳~26歳程度までが第二新卒という扱いになります。
一般的な定義で言うと25~26歳ぐらいまでの若い転職者を第二新卒として扱っていることが多いでしょう。
企業によって第二新卒の定義は違う
一般的な第二新卒の定義は上記の通りですが、企業によっては第二新卒に該当する方の定義が違う場合があります。
企業によっては30歳ぐらいまでの幅広い範囲を第二新卒として扱っている場合もありますし、留学や公務員試験、司法試験などに挑戦していたといった事情から遅れて就職活動に参加するという方を指していることもあるのです。
このように、企業ごとにその定義が異なるのも第二新卒の特徴でしょう。
第二新卒の需要はあるのか
第二新卒は需要が高いという話を聞いたことがある方も多いでしょうが、これは本当なのでしょうか。
第二新卒の採用に積極的な企業が多い
近年では新卒採用が激化しており、優秀な学生に絞り込んで採用しようという企業が増えてきています。
そのため、予定の人数を採用することができなかったということも少なくありません。
また、新卒のうち3割程度が3年以内に辞めてしまうというようなことも言われている時代ですから、第二新卒と呼ばれる層は企業にとって人材が不足しているという事情もあります。
そのため、第二新卒に対する需要は高い傾向にあり、多くの企業では積極的に採用しようという流れになっています。
大手企業から中小企業まで、幅広い業界や職種で第二新卒歓迎というような求人は増える傾向にあります。
基礎的な社会生活が身についている
第二新卒への需要が高い理由としては、一度入社して働いたことがあるということから、社会生活の基礎が身についているということもあります。
働いた経験があれば、電話対応や書類作成などの基礎的な部分が身についているでしょうから、一から教える手間がないということでニーズが高くなっているのです。
企業が第二新卒者に求めているもの
入社意欲が高い
企業が第二新卒に求めるものとして一番に挙げられているのが、入社意欲が高いことです。
スキルや経験などがまだ浅い第二新卒ですから、転職に対するハードルはそこまで高いものではありません。
スキルなどよりも意欲の高さを求められるということが多くなっているようです。
やはり、やる気がない人よりもやる気に溢れている人の方を採用したいと思うものです。
入社意欲が高ければそれだけ仕事を頑張ってくれそうだと想像できますから、企業としてはやる気の高い人を求めています。
一緒に働きたいと思える人材である
人柄を重視される傾向にあるのも第二新卒の特徴です。
特別なスキルなどを身につけていない第二新卒ですから、上手くコミュニケーションを取ることができるのかということを採用担当者は見ています。
円滑に仕事を進めるうえで、人柄は重要なポイントになるでしょう。
社風に合いそう
それぞれの企業には社風というものがあります。
その社風に合うような人柄かどうか、ということも重視されているポイントになります。
上手く会社に溶け込める人材を採用することで、スムーズに社内に馴染んでより良い仕事ができる可能性が高まるのです。
第二新卒で成功するコツ
需要が高い第二新卒ですが、なんの対策もなしに成功するわけではありません。
転職を成功させるコツを見ていきましょう。
自己分析を徹底しよう
転職を成功させるには自己分析が重要です。
自分の長所や短所、特技などを深堀していくことで良い自己PRができますし、何を目標に転職したいのかを考えることで志望動機なども深い内容のものにできるでしょう。

スケジュールを作成しよう
転職が終わるまでのスケジュールをしっかりと作成しておくことも重要です。
転職のある程度の流れを把握して、どのように行動していくのかを考えることで、スムーズで無駄のない転職活動をすることができます。
企業選びの条件にルールを設ける
漠然と企業選びをしていたのでは、良い転職はできません。
ですので、職種や給料、福利厚生、勤務条件など企業選びの条件にある程度のルールを設けておくことも重要です。
どの条件が一番重視したいものなのか、譲れないものはなんなのか決めておくようにしましょう。
退職理由はネガティブなものはNG
退職理由を聞かれることもあると思いますが、その際ネガティブなものを伝えるのはNGです。
仕事が合わないなどと伝えずに、もっとやりたい仕事が見つかったなどと言い換えるようにしましょう。
生活資金を準備しておこう
転職活動が長引くという可能性も大いにあります。
ですので、長引く可能性に備えてしっかりと生活資金を貯めておくということも、余裕のある転職活動をするには重要なことなのです。
焦りがあると、適当な企業選びをしてしまって後悔してしまうということもありますので、焦らずに進められるように備えておきましょう。
第二新卒採用に向けた転職活動の進め方
第二新卒が転職する場合の、具体的な流れについて見ていきましょう。
1.自己分析
まず始めることは自己分析をすることです。
過去の成功体験や頑張ったことなどを深堀していって、自分の長所や短所、大切にしていることなどを見つけていくようにしましょう。
こうすることで、効果的な自己PRができるようになりますし、企業選びにも役立ちます。
2.企業分析
企業分析も大切なことです。
応募先の企業や職種、仕事内容についてしっかりと分析しましょう。
転職の際には志望動機は必ず聞かれるものです。
企業分析をしていれば、それをもとにして説得力のある志望動機を作ることができますし、本当に自分がしたい仕事なのかどうかも判断することができます。
3.履歴書・職務経歴書の作成
履歴書や職務経歴書は、応募先の企業に合わせて書き分けるようにしましょう。
その企業が求めている人材を想像して、それに沿うような形で履歴書などを作成することが大切です。
4.応募
履歴書などの準備ができたら応募をします。
電話やインターネット、郵送というように企業によって応募方法は違いますから指定の方法で応募してください。
5.面接・筆記試験など
書類審査に通ったら面接を受けることになります。
筆記試験などがある場合もありますので、応募先の選考方法がどうなっているのか確認して準備を万全にしておいてください。
6.内定
無事に選考に通ったら内定ということになります。
入社時期などのすり合わせを行って、入社に備えましょう。
第二新卒者が考えるべき転職のタイミングとは?
第二新卒で転職をしたいという場合のタイミングとしては、最低でも入社してから3年程度働いてからというのが、ベストなタイミングとなっています。
基本的なビジネスマナーやスキルを磨く
企業側が第二新卒を採用する場合には、ある程度のビジネスマナーや社会人としてのスキルがあることを求めています。
最低でも3年程度働いていれば、電話対応や来客対応などの基本的なビジネスマナーやスキルは身につくでしょう。
転職先でスムーズに仕事をするためには、入社から3年程度働いて、基本を身につけておく必要があるのです。
会社の良いところが見えない可能性がある
入社してすぐには、会社の良いところは見えにくいものです。
そのため、半年や1年程度で退職を決めてしまうのは少し早いかもしれません。
3年ぐらい働いてみてそれでも合わないな、この会社でやっていくのは不安と思うのなら、転職を検討してみるというのがいいでしょう。
忍耐力がないと思われる
入社してすぐに辞めてしまって転職活動を始めると、採用担当者に忍耐力がない人なのかなという印象を与えてしまう可能性があります。
入社してもまたすぐに辞めるのではないかという不安を抱かれてしまうこともありますから、ある程度の期間働いて実績を作っておきましょう。
第二新卒の求人を出す時期はいつ?
第二新卒向けの求人が多く出る時期を紹介します。
年間を通して募集している企業も
企業によっては時期を問わずに、第二新卒向けの求人を出しているところもあります。
第二新卒と呼ばれる層があまりいない、人手不足だという企業は少なくはありません。
そのような企業の場合には、年間を通して優秀な第二新卒者を募集しているということもありますので、希望の職種や業界などの求人情報へのアンテナを高くしておきましょう。
1月~3月は求人が増える傾向に
第二新卒向けの求人は、1月~3月に増えるという傾向があります。
中でも3月にはピークを迎えると言われていますので、この時期の求人は要チェックでしょう。
この時期に求人が増える理由としては、決算期の都合があるとされています。
多くの企業では3月末が決算期ですから、1月~2月は非常に忙しくなります。
そのため、忙しい決算期がある程度落ち着いた3月に求人数がピークを迎えるのです。
また、新年度の区切りに合わせて人員を募集するという企業も多くなっているので、1月~3月というのは第二新卒向けの求人数が増える時期になっています。
転職としてのタイミングがいい時期はいつなのか
求人数が増えるタイミングを見てきましたが、転職をするタイミングとしてもっともいい時期はやはり、求人数が増えてくる1月~3月がねらい目だということが言えます。
求人数がもっとも増える3月
良い転職をするためには、求人数が多いということが絶対条件です。
求人数が多くあればそれだけ選択肢も増えて、自分が決めた条件に合致するものも多くなってきますから、転職を成功させるには求人が多くなる時期を狙うといいでしょう。
特に、決算期の忙しさが落ち着いた3月というのは、求人も多く出ていますし企業も採用に積極的です。
ですので、チャンスをより広げていきたいという場合には、3月の求人内容をチェックして申し込むようにするといいでしょう。
4月入社というメリットも
1月~3月に転職活動を行うことで、新年度の区切りに合わせて4月入社できるというメリットもあります。
新年度が近い時期に内定をもらうことができれば、多くの場合には新卒採用と合わせて4月入社することになるでしょう。
一緒に研修などを行って入社という流れになることが一般的ですからスムーズに入社出来ますし、企業側にとっても一括で研修を行えるということでメリットが大きいのです。
第二新卒で転職する際の注意点
ニーズが高く求人数も多い第二新卒ですが、転職する際に注意すべき点もあります。
それはブランクです。
ブランクの期間が長引かないようにして転職することが重要になってきます。
ブランクが長いと不信感を持たれる
退職してから転職をするという方もいると思いますが、その際にブランクが長くならないように注意する必要があります。
転職活動が長引いた、アルバイトをしていた、少し休息していたなどブランクの理由はさまざまでしょう。
しかし、何もしていない期間が長くなってしまうと、採用担当者に、この人はなにをしていたのだろうかと不信感を持たれる場合もあります。
空白期間について聞かれる
ブランクが長くなると、無職の間はなにをしていたのかということを、面接官から聞かれることが多くなります。
この時に、きちんとした理由を答えて面接官を納得させられるのならいいのですが、ブラブラしていたということだと印象はよくありません。
ブランクがある場合には、空白期間について聞かれることを予測して、しっかりとした答えを用意しておかないと悪印象につながってしまうこともありますから、気を付けてください。
転職時期を考えながら応募しよう!
このように、第二新卒は企業からの需要も高く比較的転職しやすい年代だとされています。
自分のやりたい仕事が見つかった、もっと活躍できる職場に移りたいということなら、思い切って転職活動をしてみるというのも選択肢のひとつでしょう。
自己分析や企業分析で準備を万端に!
第二新卒の場合には、ある程度のビジネスマナーや意欲、人柄といったことが重要視される傾向にあります。
ですので、入社から3年程度働いてビジネスマナーを磨く、自己分析をして転職に対する意欲や目的をはっきりさせる、社風や仕事内容などをきちんと調べてから応募するといったことを心がけるようにしてください。
そうすることで、スムーズでより良い転職活動をすることができるでしょう。
入社時期を考えよう
第二新卒として転職をするのなら、転職時期を考える必要があります。
転職先に勤め始める時期はいつ頃なのかということを考慮しながら、転職活動する時期を決めてください。
企業側としては、新年度の区切りである4月入社に向けて第二新卒の採用を活発化させます。
特別な理由がないのならその時期に入社できるように応募するのがおすすめですので、検討してみてください。
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