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薬剤師の平均年収は?それぞれの業種の年収をチェック

薬剤師の平均年収 薬剤師の転職

医療系の専門職である薬剤師は、景気に左右されにくく、安定しているといわれています。

では、薬剤師のお給料というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

「安定している」、「若いうちから高給」、「高い」、「6年勉強しないといけないことを考えると安い」など、様々な意見があることでしょう。

そこで、今回は薬剤師の年収について、国や関連する機関が公開しているデータをもとに、ご紹介していきます。また、それぞれの業種における、平均年収の目安もあわせてご紹介していきます。

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薬剤師の平均年収は?~全体・男女別~

まずは、薬剤師の全体の平均年収と、男女別の平均年収をみていきましょう。

薬剤師全体の平均年収は543.8万円(民間平均は421.6万円)

国が発表しているデータによると、薬剤師の平均年収は543.8万円とされています。

国税庁が、平成28年9月に発表しているデータでは、民間の正規社員における平均年収は421.6万円でした。

薬剤師はそのほかの業種と比べると、高給であることがよみとれます。

男女全体の平均年齢は39.0歳、平均勤続年数は7.2年です。

月の給与は38万8,300円で、年間賞与は77万8,600円とされています。

男性薬剤師の平均年収は575.2万円(民間平均は521万円)

では、男性薬剤師の平均年収は、どのようになっているのでしょうか?

男性薬剤師の平均年収は575.2万円であり、男女を合計した平均年収よりも高めとなっています。

民間の男性正規社員の平均年収は521万円であるので、世間の平均年収と大きな差は無いことがよみとれます。

男性の平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は6.8年です。

月の給与は41万0,100円で、年間賞与は83万0,900円とされています。

女性薬剤師の平均年収は526.0万円(民間平均は280万円)

続いて、女性薬剤師の平均年収についても、みていきましょう。

女性薬剤師の平均年収は526.0万円であり、男女を合計した場合の平均年収よりも低めとなっています。

これは、女性では管理職の割合が低いことや、正規社員であっても時短勤務などで働き方が異なっていることが要因と考えられます。

民間の女性正規社員の平均年収は280万円であるので、女性では世間の平均年収に比べて、かなりの高給となっています。

女性の平均年齢は39.1歳、平均勤続年数は7.3年です。

月の給与は37万5,900円で、年間賞与は74万9,000円とされています。

参考※「平成29年賃金構造基本統計調査」および「平成28年民間給与実態統計調査」より抜粋しています。(平均年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額 として計算)

薬剤師の年齢ごとの平均年収は?

次に、薬剤師の年齢ごとの平均年収をみていきましょう。

こちらも、国の発表しているデータを抜粋して、まとめています。

年齢層 男性(万円) 女性(万円)
20 ~ 24歳 350.8 359.5
25 ~ 29歳 466.0 475.9
30 ~ 34歳 575.6 494.8
35 ~ 39歳 657.9 537.8
40 ~ 44歳 724.8 557.2
45 ~ 49歳 683.4 587.9
50 ~ 54歳 664.1 593.1
55 ~ 59歳 585.2 616.3
60 ~ 64歳 604.5 605.4
65 ~ 69歳 506.1 507.1
70歳~ 571.3 341.6
全体 575.2 526.0

薬剤師の年齢ごとの平均年収

一般的なメーカーや公務員といった職種では、年齢によって年収は上昇していき、50~54歳でピークをむかえます。

しかし、薬剤師においては、年齢に応じた昇給はあるものの、ずっと右肩上がりというわけではありません。

500~600万円が一つのボリュームゾーンであり、この範囲で推移していくことが一般的です。

子育て世代である30~54歳では男性の方が年収は高い傾向にありますが、その他の年齢ではあまり差が無いことも特徴の一つです。

男女の垣根無く、活躍できることが薬剤師のメリットの一つといえるのです。

参考※「平成29年賃金構造基本統計調査」より抜粋しています。

調剤薬局の規模別でみる薬剤師の年収

続いて、調剤薬局の規模ごとの薬剤師(管理薬剤師、勤務薬剤師)の平均年収をご紹介します。

こちらは、中央社会保険医療協議会が平成29年11月に発表した、第21回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告のデータに基づいています。

調剤薬局の規模別による薬剤師の年収
全体の調剤薬局における、管理薬剤師の平均年収は764.6万円、勤務薬剤師の平均年収は501.7万円と発表されています。

店舗数の少ない調剤薬局の管理薬剤師では、経営者が兼務している場合も含まれているため、年収が高い傾向にあります。

1店舗のみの調剤薬局では、1,000万円を超える年収を実現することも期待できるのです。

店舗数が増えるにつれて、管理薬剤師の平均年収は下がっていっています。

管理薬剤師とは?仕事内容や年収も変わってくる?
管理薬剤師とは、薬事法に基づいて薬品や薬を扱う薬局や店舗などに配置することが決まっている、現場責任者のことです。 既に、薬剤師であるなら管理薬剤師になるためには特別な資格は必要ありませんが、多くの現場では3年以上の薬剤師としての経験が...

勤務薬剤師においては、大きな差はなく、いずれの規模においても450~550万円程度となっています。

参考※「第21回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告」より抜粋しています。

パート薬剤師の平均年収は?

パート薬剤師として1年間勤務した場合の年収についても、国が詳細なデータを発表しています。

平均年齢は51.8歳、平均勤続年数は6.7年、実労働日数は14.1日/月 、1日当たりの所定労働日数は5.7日とされています。

平均時給は2,390円で、年間賞与その他特別給与額である67,200円を加えると、年間の総支給額は230.5万円となります。

同じ医療関係職を見ていくと、薬剤師のパートの給与は高いことがよみとれます。

現在では、薬剤師となるためには6年間の薬学部教育を受けなくてはならないので、高い時給に反映されているともいえるのです。

パート薬剤師の平均年収

参考※「短時間労働者の職種別1時間当たり所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」より抜粋しています。(実労働日数×1日当たり所定内実労働×1時間当たり所定内給与額×12+年間賞与その他特別給与額 として計算)

業種ごとの平均年収はどのくらい?

薬剤師の業種ごとの平均年収は、どのようになっているのでしょうか?

ここでは、それぞれの業種における年収の目安を、職場の特徴と一緒にご紹介していきます。

調剤薬局

調剤薬局は、薬剤師の働き口の中でも人気が高く、最も多くの薬剤師が勤務している職場です。

厚生労働省の資料によると、調剤薬局の数は平成28年度末の時点で、58,678軒といわれています。

病院やクリニックの前に店舗を構え、医師の発行する処方箋に基づいて調剤を行います。

平均年収は、薬局に規模によっても異なりますが、勤務薬剤師では450~550万円程度となります。

管理薬剤師となると、業務量は増え責任も伴いますが、550~750万円程度の年収が期待できます。

前述のとおり、規模の小さい調剤薬局においては、比較的高年収となるといわれています。

ドラッグストア

ドラッグストアでは、保険調剤を取り扱っている店舗もありますが、OTC医薬品の販売業務がメインとなります。

要指導医薬品や第一類医薬品は薬剤師しか販売することができないので、比較的高年収が期待できる職場です。

しかし、24時間営業や年中無休の店舗も多く、シフトが不規則になることや、土日勤務の勤務が発生してしまうので注意が必要です。

また、品出しやレジ打ちを任されることもあり、体力的にも負担が大きいこともあります。
平均年収は、500~700万円程度となります。

病院

病院は医療の最前線であり、薬剤師のとっても人気の高い職場の一つです。

勉強になることも多く、やりがいを持って働くことの出来る職場ですが、年収は比較的低い傾向にあります。

新卒の病院薬剤師の募集要項を見ると、調剤薬局やドラッグストアよりも低いことがほとんどです。

勤続を重ね、薬剤部長などを任されていれば年収は上がっていきますが、多くの病院薬剤師は年収に不満を持っているといわれています。

平均年収は350~550万円程度となります。

企業

製薬会社や医療機器メーカーにおいても、薬剤師の活躍の場面はひろがります。

薬剤師は研究職やMR職として働くことが多く、平均年収としても600~800万円程度が期待できます。

また、薬剤師は医薬品メーカー以外においても、管理薬剤師として働くことが可能です。

食品や試料などの薬品を扱う企業では、管理薬剤師を設置する義務が定められています。

これらの場合では年収は比較的低く、400~600万円程度となってしまいますが、土日祝日休みであることや、有給が使いやすいなど、ワークライフバランスに優れることが特徴です。

薬剤師が高年収を狙える業種は?

製薬会社

製薬会社は、薬剤師の中でも高年収が目指せる職場の一つです。

特に、医薬品メーカーの平均年収は、統計では全業種中1位であり、高い年収が期待できます。

特にMR職は職種としても年収が高いことで有名であり、実績をうまく上げることができれば、年収面で不満を感じることは無いでしょう。

平均年収は600~800万円程度ですが、管理職となればほとんどの方が1,000万円を超えるため、やりがいのある職場といえます。

CRA(臨床開発モニター)

製薬メーカーが新薬を開発する上で欠かせない、治験業務に携わる職種です。

治験が適切に行われているかを監督して、医療機関へのフォローを行うことが主な業務です。

平均年収は500~700万円程度ですが、管理職になれば1,000万円を超えることもあるので、将来的な昇給幅は大きいといえます。

管理職になるためには英語が必須となるので、英語が得意な方におススメです。

ドラッグストアの薬剤師

ドラッグストアの薬剤師も、高年収を目指すことが期待できます。

売り上げのほとんどを調剤報酬に依存している調剤薬局とは異なり、OTCや健康食品などを販売することで利益を上げることが出来るので、今後の高齢化社会においても強みとなります。

仕事は激務となりますが、対価として年収は高めに設定されているので、新卒でも500万円を超えることも珍しくありません。

平均年収は500~700万円程度であるといわれていますが、エリアマネージャーや本部スタッフとなれば700万円を超える年収を目指すことも可能です。

年収1,000万円を超える方法はあるのか?

多くのサラリーマンの目標の一つとして、「年収1,000万円」というラインがあります。

一部のスポーツ選手や芸能人を除けば、到達できるのは医師や弁護士、航空機のパイロットといった特殊な職業、または大企業のサラリーマン以外難しいといわれています。

では、薬剤師で年収1,000万円を目指すことはできるのでしょうか?

製薬会社のMR(非管理職)

製薬会社のMRは、年収1,000万円が望める職業です。

大手製薬会社と呼ばれる企業では、平均年収が900万円を超えていることも珍しくはありません。武田薬品工業やアステラス製薬、大塚製薬といった有名な製薬会社では、順調に勤続年数を重ねていけば、ほぼすべてのMRが1,000万円に到達することが出来るといわれています。

また、一部の外資系製薬会社などで優れた成果を残することができれば、30代のうちから年収1,000万円を超えることも可能となります。

企業で管理職を目指す

製薬会社などのメーカーはもちろんのこと、CRAなどにおいても、管理職となることで1,000万円を目指すことが可能となります。

管理職は残業が多く、上司と部下にはさまれることで、非常にストレスの多い立場といえます。

拘束時間も長く、激務であることから体力的にも過酷な仕事ですが、多くの職場において1,000万円以上の給与を受け取ることができるでしょう。

複数の事業所を統括する「支店長」とよばれるクラスになれば、1,500~2,000万円程度の年収も期待できます。

調剤薬局を開業する

薬剤師が高年収を目指す方法の一つとして、開業というい方法が挙げられます。

調剤薬局を開設して、うまく軌道に乗せることが出来れば、年収1,000万円以上を期待することもできるでしょう。

売り上げが順調に伸び、2店舗目、3店舗目と新しい店舗を出店していくことができれば、それに比例して年収を伸ばしていくことができるので、やりがいもあるといえます。

もちろん、リスクも大きい方法であるので、開業をする際には注意も必要です。

へき地医療に携わる

医師や薬剤師などのコメディカルは、全国様々な場所で必要とされています。

特に、過疎化をしている地方やアクセスの不便なへき地においては、薬剤師の確保が困難であることから、びっくりするような高年収が提示されることもあるのです。

住宅や自動車も貸与されることもあるので、実質的に年収1,000万円を目指すことも不可能ではありません。

派遣薬剤師やパート勤務を組み合わせる

現在では、派遣薬剤師という働き方も非常に注目されています。

管理薬剤師である場合や、働いている職場に副業を禁止する規定があれば難しい場合もありますが、休日に派遣として働くことで、年収をアップさせることが可能となります。

また、ウエルシア薬局などの大手ドラッグストアチェーンでは、夜間のパート薬剤師を募集している場合もあり、こちらも組み合わせて働くことで年収のアップが期待できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、薬剤師の平均年収について、ご紹介いたしました。

薬剤師は誰もが驚くような高年収ではありませんが、安定していることが一番の強みです。

また、業種や働き方によっては高年収を目指すこともできるので、本稿を参考にしていただければ幸いです。

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