上司から退職を引き止められてしまった!残るべき?退職するべき?

退職を引き止める 転職コラム

あなたは入社してから何か月、何年経過しましたか?大昔のように、1度入社を決めたら定年まで働く。

そんな時代は終わりをつげました。

そして時代は変わり昔に比べ転職は、ずいぶん簡単にできるようになりました。

それはハローワークだけにとどまらず、転職サイトの活性化や転職エージェントなどが認知されてきたからだといわれています。

日々の業務をこなしているうちに、なにか仕事で失敗してしまったり、人間関係がよくなかったりすると、ついつい転職サイトを眺めてしまうものです。

沢山ある求人を眺めているうちに我慢ができなくなり、直属の上司に退職したいと伝えるわけなのですが、ほとんどの人は引き止められてしまいます。

なぜ引き止められるのか、そうなった場合どのように対処すればいいのかを、3回の転職に成功し、また中途採用面接官でもある私が両方の立場をみて解説していきましょう。

退職したいのに引き止められる理由とは?

そもそも、退職したいと伝えたのに、なぜ引き止められないといけないのでしょうか。

アルバイトであれば、「はいわかりました。いつ退職しますか?」で済むことでしょう。

ですが正社員ともなればそうはいきません。

正社員で採用した会社としては長期雇用を目的としており、戦力として採用しているわけなのです。

また、人材を採用するために必要な求人広告費や、教育費、研修費等、思っている以上に1人あたりのコストが膨大にかけられているのです。

面接でもそう。

お金をかけて求人をだし、ときには1日中、面接者の対応に追われ、1次面接、2次面接などを経て、優秀な人材を採用します。

せっかく時間をかけて育ててきたのに退職されたら非常に困るわけなのです。

親が子を育てている最中に、家出されてしまうのと同じような感覚でしょうか。

では、それを聞いて残留するべきか、というとそうではありません。

転職するのは自由ですし権利でもあります。

会社の言い分もわかりますが、自分の人生ですから。

とはいえ、退職を引き止められるのが嫌だからといっても、社会人として無断退職だけは絶対にする訳にはいきません。

円満退職するためにやっておくべき準備

では、どのようにしてうまく退職すればいいのでしょうか。

「退職したいなぁ」のときは相談するか迷っているはずですが、それはいずれ「退職したい!」に変わり、このタイミングで上司に伝えるはずです。

ということは大きな動かせない岩のように意思が固まっている状況であることがわかります。

絶対的に意思が固まっているのであれば、上司やまわりに何をいわれようが動じてはいけません。

もし、あなたがとても優秀な人材で退職されて困る場合は、給料のアップや、その他条件の交渉をしてくる可能性がおおいにあります。

ここで何パーセントかの人はそれにつられて残留、なんてことにもなりますが、先のことを考えてください。

1度退職したいと決意したにも関わらず、条件交渉で残留した場合、次に退職するのが難しくなります。

しっかり考えてください。

給料のアップをしてくれたとしても5年10年と同じ職場で続ける自信がありますか?きっとその分負担も増え、苦しむことになるでしょう。

そもそも、退職を告げてから給料の交渉をしてきたということは、1年に何度かある査定をおろそかにしていたとも考えられます。

繁忙期を避け、落ち着いてから退職を伝える

どの業界にも、死ぬほど忙しい時期というものはつきものです。

当然、忙しくなればなるほど、退職したい意思が強くなってきます。

ただでさえモチベーションが低いのに。

でもそこは絶対に我慢してください。

繁忙期に退職されてしまうと、求人広告をかけるのはおろか面接する時間すら設定できない可能性もあるため、繁忙期を過ぎたころに退職の意思を伝えましょう。

最低でも退職したい1ヵ月前に上司に報告すれば問題ありません。

うまい退職の切り出し方とは?円満退職までの道のり
退職を切り出すタイミングには「ベストのタイミング」が存在します。逆に悪いタイミングで退職を切り出すと、何か悪い事態に発展して大事にもなりかねません。ベストの円満退職までの道のりを学びましょう。

転職先を見つけて初出勤日まで決めておく

退職したいと考えてから、だいたい3カ月ほどかけて転職活動を行います。

もちろんそんなすぐに内定がでるわけがないので、余裕をもって行動するべきです。

あせって転職活動してしまうとろくなことがありません。

そして退職する1カ月前に報告するのが基本。

ただ、退職を引き止められるとなると何かしらの理由をつける必要があります。

そこで先に転職先を決めて初出勤日までを決定しておけば、強引に退職することも可能です。

もちろん、それはそれでモメる可能性もありますが、転職先を決めてしまえばこっちのものです。

退職で引き止められたらどう対処すればいい?

実際に、退職したいときに引き止められた場合にどうすればいいのか。

体験談をもとに解決していきましょう。

新規飛込営業がつらい

私は、28歳の男性で新卒から一貫して新規飛込営業職として勤務しています。

お客様先は法人ばかりのBtoBです。新規飛込営業といえば、だれしもがやりたくないであろう職種ですが、あえてそこに飛び込んでみました。

学校はFランの文系でしたし、就職先が営業職ばかりというのもありましたが、人と話すのはわりかし好きですし、成果をあげればインセンティブがもらえるとのことで必死に頑張っていました。

1年目は苦しみましたが、ある程度慣れてくると、新規飛込と併用して契約済みのお客様より紹介され契約が増えていくばかりでした。給料も増え満足のいく生活、となるはずでしたが、やはり体力的にどんどんきつくなってきました。

このままズルズルいくのも嫌でしたし思い切って退職したいと上司に伝えたのです。ですが考える間もなく答えはNO。泣く泣く続けてはいますが、この仕事をあと5年10年も続けることはできません。(28歳・男性・営業職)

将来のポストに空きがあるかを調べよう

新規飛込営業職は、若いうちは能力アップのためにもやっておきたい職種ではありますが、30歳を目前に、体力的に限界ということで退職したいというのは当然です。

ただ、結果もだしており、退職を引き止められるというのは、会社的にもいなくなると困る存在でもあります。

退職されると売り上げも下がりますし、お客様も離れていく可能性があります。

結果がでていないのであれば退職するという選択肢は、間違ってはいませんが、今回は将来のことも含め考えなおす必要があります。

もし退職した場合、次の仕事はどのような職種にするのでしょうか。

営業職以外であればインセンティブはありません。

年収も、一気に下がり生活が苦しくなるに違いありません。

同じ営業職に転職した場合でも同じような成績がだせるとは限りません。

新卒から5年ほど働き結果を残されいるのですから、もう少し頑張ってみてはいかがでしょうか。

というのも営業職は結果を残し続けることができれば、役職が付き部下ができます。

マネジメントもしっかりできるようになれば、新規飛込営業ではなく、管理職としてマネジメント中心の仕事になるはずです。

もういちど上司と話し合い、将来自分のポストをどのように考えているのか、それを確認してみてください。

空きがあるならチャンスです。

アパレル店員から抜け出したい

憧れだったアパレル店員になることができ、最初はすごくうれしかったのですが、あまりにも過酷すぎて、同期がどんどん退職していくさまを見てきました。

1日経ちっぱなしは当然で、忙しい時には休憩もなし。サービス残業もあたりまえで、毎日クタクタになりながら仕事をしていました。

売り上げにも一定のノルマを課され、売り上げの悪い日になると店長から怒られ、結局、赤字分を自分の給料からおぎなうことに。

アパレル業界は低収入だということは知っていたけれど、ほしくもない服を買い続けているうちに、何のために仕事をしているのかがわからなくなり、ついに退職したいと伝えました。

予想はしていたけれどやっぱり引き止められました。どうしたらいいのでしょうか。(27歳・女性・アパレル業)

自分に原因があるのではなく会社に原因がある

この場合、労働環境が過酷でなおかつノルマを課され、それに達していないと自腹を切らないといけない、そんな状況です。

その結果、よほどその店が好きではない限り人は残らないといったところでしょうか。

自分に原因があるわけではなく、会社そのものに原因があるため、退職を引き止められたとしても、決して動じてはいけません。

他にも退職していった人はたくさんいるわけですから、自分だけ残らないといけない、なんてことはありえないはずです。

退職を伝える時に店長と話し合う機会はかならずありますから、思っていることを素直にいってみましょう。

なぜ人がどんどん辞めていくのか。

案外、責任者は売り上げのことばかり考えていたため、人が辞めていくのは本人の責任、だなんて思っていることも可能性としてはあります。

もし、それがもとで改善されるようなことがあれば、せっかく憧れの職種ですから仕事は続けるべきです。

逆に、聞き入れてもらえな買った場合は、強引に退職届に日付を書いた書類を提出しましょう。

このまま続けていても自分のためになりません。

長時間労働が耐えきれずに退職したい

32歳のシステムエンジニアで、2度目の転職を経験しています。

やはり現職でも長時間労働が続き、始発に出社して終電に仕事がおわる。当然サービス残業です。

これを毎日繰り返していくうちに、体力的にも精神的にも限界がきてしまい、直属の上司に退職したいと相談しました。

「はいそうですか」、となればよかったものの、引き止めをされてしまいそのまま保留してしまいました。

退職したいという意思はあるのですが、どのように進めればうまく辞められるのでしょうか。(32歳・男性・システムエンジニア)

3度目の転職は難しくなることも考えよう

32歳で2度の転職を経験されているということですが、過酷な職種でもありますから決して転職回数が多いわけではありません。

ですが、年齢的にも最後の転職と考えて進めていかなけばなりません。

ただ今回の原因は、始発に出社、終電で帰宅というのも続けており、精神的に参っていると考えられます。

まずは、その環境をリセットするために病院へ行ってみてはいかがでしょうか。

休職するという選択肢を決め、数カ月リフレッシュしてみてください。

復帰できた場合はしばらく定時で帰宅させてもらったり、出社して帰るだけなどの訓練をし、完全に復活することができれば無駄に転職回数は増えなくて済みます。

もう一度頑張ってみて、それでもダメだった場合は退職届の提出とともに辞めることを上司に伝えましょう。

転職活動という選択肢になった場合、次の職場でも同じような環境だとまた転職を考えてしまうことでしょう。

転職は4回も5回も増えてくると仕事すらきまらなくなってしまいます。

ですから、面接時には労働時間についての質問を必ずして、問題ないと判断できれば入社するようにしてください。

なにをいっても退職させてくれない場合の対処法

なにをいっても退職させてくれない場合の対処法
もし、退職したいと伝えても、断固として認めてくれない場合があります。

引き止めらなかったらそれはそれで悲しいですが、能力があり会社に必要と思われているからこそ、複雑な気持ちになるものです。

ですが、1度退職したいと考えた決意はそう簡単には覆りませんし仕事のやる気はすでにありません。

そこで、なにをいっても辞めさせてくれない場合に退職する方法を考えてみましょう。

退職願ではなく退職届を内容証明で提出

退職するときにやることといえば、退職願や退職届をだすことではないでしょうか。

この2つの意味を知らない方も多いため、勘違いして提出してしまうと退職が遠のいてしまいます。

まずは退職願いと退職届の違いから見ていきましょう。

退職願とは?

退職願は、名前のとおり退職を願いたいという意味です。

退職をしたいため相談したい、という意思の表れです。

退職願は相談の余地があるため、もし引き止められて条件交渉等があり、残留したいと思ったときは退職の撤回が可能です。

退職したいけれどどうしよう、と迷っている場合は退職願を提出するとよいでしょう。

退職届とは?

退職願とは違い、絶対に撤回することができないのが退職届です。

同じ紙へ書くことに変わりはありませんが、願と届では効力が全く違ってきます。

どんな条件交渉があろうとも退職する意思が固い場合には退職届を提出しましょう。

本来であれば拒否することのできないものではありますが、ひどい会社だとその場で破り捨てられることさえあります。

この行為はまぎれもなく違法。

その場合は内容証明で郵送することをおすすめします。

内容証明は郵便局のサービスで、いつだれがどこにどのような内容を送ったかを記録してくれます。

郵便局が履歴を残してくれるため、会社の誰かが受け取った時点で、退職届の効力が発揮し受理されます

もし、退職届を破り捨てられたとしても、受け取っていないといわれても、郵便局の履歴でわかってしまいます。

最終手段ではありますが、それほど内容証明の効力は絶大といえるでしょう。

心身疲労を理由に病院で診断書を書いてもらう

退職したい理由のひとつに、心身ともに疲労が限界に達したという人は非常に多いのではないでしょうか。

朝起きると無性に仕事に行きたくなくなり、仕事中もなにかに怯えて委縮してしまう。

こうなってしまうと休職か退職するしか方法はありません。

抵抗はあるでしょうが、心療内科や精神科に足を運んでみてください。

思った以上に重傷だったなんてこともありえます。

話のわかる先生であれば休職するよう促されますので、指示に従ってください。

診断書を書いてもらい会社に提出しましょう。

さすがに診断書をだされてしまったら会社的にも受理せざるをえません。

もし休職の許可がおりればいったんリセットして休んでみてください。

1カ月後、2カ月後には元の体に回復し退職しなくて済むことでしょう。

それでも治らなかったり休職するのがダメだったりした場合は、診断書を武器にして退職しましょう。

内容証明と同様に効果抜群です。

引き止められて残留したとしても次が退職しづらくなる

もし、退職を引き止められた場合に、何かしらの条件交渉が入ることがあります。

辞められては困りますし、条件交渉で残留してくれたら両者ともに満足、というように進めばいいですが、ちょっと待ってください。

その条件が本当に自分にとってメリットのあるものなのかを考えてください。

条件交渉の例でいうと、

  • 契約社員から正社員に昇格
  • 給与がアップする
  • 役職が付く
  • 部署移動させてくれる

などの提示がありますが、そもそも退職したいとおもった原因から考えてみてください。

給与が低いから退職したい、ということであれば給与アップの話は悪くありません。

逆に人間関係でストレスをかかえているのに、給与アップの話をされてもどうでしょうか。

そのときはうれしい話ですが、お金で人間関係は良好にはなりません。

条件交渉に承諾したのにもかかわらずしばらくして、やっぱり退職したいです、なんていえるでしょうか。

最初に退職を伝えたときよりもかなりハードな状況といえます。

ですから、条件交渉が入った場合は必ずいったん持ち帰ってください

1日2日考えて、その条件がよいと感じたら残留し、ダメな場合は退職の選択をしましょう。

退職を引き止められて残るリスク

こちらこら「辞めたい」と一度退職の意思を出して、それを受けた上司が引き止めた。

もしその引き止めに対し、「残る」という判断をした場合、どんなリスクを負うことになるのか。

退職せず残る判断を下した場合のリスクにはどんなものがあるのか、具体的に考えてみましょう。

年々転職活動が厳しくなる

転職活動と年齢の関係は根深いです。

よほど高いスキルと経験が求められるハイキャリア転職で無い限り、基本的に若いほうが有利なはず。

つまり、退職の引き止めに「残る」という判断を下すと、その残った期間だけ転職が不利になるということです。

退職せず残ったとして、つぎまた退職したいと思い転職活動をはじめても、今より悪い条件での転職活動を強いられることは覚悟しておきましょう。

一度「退職」を考えた職場ではモチベーションが上がらない

これは私の実体験でもあるのですが、一度「退職したい」と言った会社で働くのは辛いです。

仕事のモチベーションや仕事のやりがいは、以前より目減りした状態で働かなくてはいけないことを覚悟してください。

もしかしたら、職場の人間関係にも悪影響が出るかもしれません。

残る条件を出してきた場合は要注意

多いのが、引き止める際会社が良い条件を提示してくる場合です。

昇格や昇給という、一見良い条件を提示してきたとしても、必ずその約束が果たされるとは限りません。

それに、一度「退職したい」と言ってきた社員を、会社がそう簡単に信用して昇格などさせてくれるとも思えません。

引き止められた時「はい残ります」という返事をするのは、もう少し待ってください。

まとめ

退職したいと上司に伝え、引き止められるというのは自分が会社にとって必要な存在ということがわかります。

それは評価されているということのあらわれですし、嬉しいことです。

だからこそ、説得され迷ってしまいそのままズルズルといってしまうものです。

優秀な人材であればあるほど、条件交渉もはいってきます。

給与アップ、昇進昇格、などとてもいい話ですが、それが自分にとって本当にプラスなのかを考え決断するようにしてください。

また、どうしても退職したいのに辞めさせてくれない場合に、最終手段として内容証明や病院の診断書を提出しましょう。

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