「無期契約社員」と「正社員」は実は違う!それぞれのメリットは?

転職コラム

労働契約法が改正され「無期契約社員」という雇用形態が新たにできました。

とは言っても「期間が設けられている「有期契約」じゃないのに契約社員なの?」とか「期間がない契約社員なら、正社員と同じってことじゃないの?」という疑問も沸いてくるでしょう。

なんだか、分かったような分からないようなという感じです。

実際に「無期契約社員」と「正社員」が同じものであると認識している人も多いです。

また、企業の求人でも実際には「無期契約社員」のことを指しているのに「正社員」として募集しているものも見かける時があります。

「無期契約社員」と「正社員」は、似ているようで実は違うものです。

今回は「【無期契約社員】と【正社員】の違い」と「それぞれのメリット・デメリット」などについて、解説させていただきます。

無期雇用転換ルールで生まれた「無期契約社員」って何?

「無期契約社員」という雇用形態は、無期雇用転換ルールができたことにより生まれました。
では「無期雇用転換ルールって、いったい何だろう?」という話になりますね。
それではこのルールについて、簡単に説明させていただきます。

無期雇用転換ルールとは?

厚生労働省発表の資料によると、こうです。
有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。

これはつまりこういうことです。
契約社員として勤務し、繰り返し更新された通算期間が5年を超えたとします。
すると会社に「有期契約から無期契約にして下さい」と申し出ることができるのです。

このルールのことを「無期雇用転換ルール」と言います。

この申し込みがあると、会社は拒否することができません。
すなわち、申し出を行ったら「無期契約の契約社員」になれるのです。

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「無期契約社員」と「正社員」の違いは?

それでは、「無期契約社員」と「正社員」の違いについて解説します。

「無期契約社員」とは?

今まで「有期契約」だったものが「無期契約」に転換するだけ

ざっくりいうと、今まで「有期契約」だったものが「無期契約」に転換しただけなので、契約社員だということには変わらないのです。

つまり、契約期間以外の条件は変わらないので、下記などについては変わりません。
★雇用主…所属会社
★福利厚生…社会保険や健康診断の条件などです。
契約社員には「退職金」が支給されないことも多いので、有期契約の時に支給されていなければ、無期契約社員になっても基本的に支給されません。
★賞与の支払い…有期契約の時に支給されていなければ、無期契約社員になっても基本的に支給されません。

「無期契約」が保障されるだけで、正社員になったわけではない

無期契約社員になると、今まで期間を決めて更新されていた契約に「期限が設けられなくなった」だけです。

今まで「契約が更新されるかどうか」と、毎回ドキドキしていた人にとっては、無期契約になったことにより、1つ心配は減るでしょう。

「正社員」とは?

期間に定めがない労働契約で雇用され、昇給や賞与支払いなどがあることが多い

期間に定めがない労働契約、つまり「無期契約」状態で雇用されるので、この点に関しては「無期契約社員」と同じと言えるでしょう。

しかし、正社員は無期契約社員と違い「昇給」や「賞与支払い」などの待遇が手厚いです。

契約社員でも昇給があるケースはありますが、一般的にみて正社員の昇給率の方が高いです。

また「賞与支払い」がない企業でも、月給は無期契約社員より多めに設定されていることがほとんどです。

福利厚生も、無期契約社員より手厚いことが一般的です。

「無期契約社員」と「正社員」のそれぞれのメリット・デメリットは?

次に「無期契約社員」と「正社員」のそれぞれのメリット・デメリットについて解説させていただきます。

「無期契約社員」のメリット・デメリット

メリット

契約期間が安定する

今まで「有期契約」だったので、次は契約更新してもらえるのか?と、ハラハラすることもあったと思いますが「無期契約」になる為、契約期間が安定し「雇用の安定」につながります。

仕事内容はそのままで変わらない

「無期契約」になっても、今までと仕事内容は変わりません。

仕事量や仕事内容の変化は望みたくない人にとっては、何も変わらないのでメリットと言えます。

収入が安定する

給与額が増えるということではありません。

有期契約の時は、契約が更新されないとその月は収入が入りませんでした。

しかし、無期契約になると契約が更新され続けるので、一定の収入がずっと入ることになります。

このことから、収入が安定します。

デメリット

正社員になりづらくなる

「無期契約社員」という雇用形態として固定されるので、今までより正社員になりづらい状況になります。

もし将来的に正社員を目指したいのであれば、有期契約社員のまま企業に「正社員にして欲しい」と打診する方が可能性はあると言えます。

※この場合に、正社員になることもできず、契約も切られる可能性があることはご了承下さい。

待遇は変わらない

無期契約社員は、契約期間が無期になっただけなので、今までの待遇(福利厚生や給与など)は変わりません。

待遇改善を望む人にとってはデメリットと言えます。

「正社員」のメリット・デメリット

メリット

頑張り次第で「待遇」も良くなり「昇給」も見込める

正社員の場合は、頑張り次第で給与以外にも「賞与」が上がるなどの待遇がよくなる可能性があります。
また昇給も、一般的にみて契約社員よりも上がる率が高いです。

社会的な信用度がある

「正社員」という雇用形態は、社会的な信用度が高いです。

家や車などの高価な買い物でローンを組むことがあった場合に、契約社員やパートなどより審査が通りやすいのも「社会的な信用度の高さ」から来ています。

転職する際に有利

将来的に転職活動をすることになったとします。
特に転職先で正社員を希望する場合には「契約社員」からの転職より「正社員」からの転職の方が有利です。

正社員の方が、多くの仕事をこなし責任を多く課されていたと判断される為です。

デメリット

■責任が重い

メリットで【頑張り次第で「待遇」も良くなり「昇給」も見込める】と解説しましたが、裏をかえすと、その分多くの責任が課せられることになります。

つまり、責任が重いということがデメリットとしてあげられます。

残業や休日出勤が課せられることがある

正社員は責任が重くなる分「残業」や「休日出勤」が課せられることもよくあります。

仕事を効率よくこなし、定時内で終わらせられる力量を身に着けても、突発的にどうしても「残業」や「休日出勤」をせざるを得ない場面に出くわすこともあります。

転勤になる可能性がある

勤務している会社に支社や支店がある場合に、転勤になる可能性があります。

転勤することが厳しく、理由が認められれば回避できるかもしれませんが、基本的には断りづらいものです。

絶対に転勤が嫌だという場合には、最初から支社や支店がない会社の正社員枠に応募しましょう。

まとめ

「無期契約社員」と「正社員」は似ているようで、実は違うことが分かりました。
契約社員のメリット(責任が正社員より少ないなど)は捨てたくないけれど、契約更新の心配をしたくない人には「無期契約社員」という雇用形態は向いていると言えるでしょう。

責任が重かったり、残業・休日出勤があったとしても、福利厚生や給与面での待遇が良いことや、世間的な信用度の高さを優先したい場合には「正社員」という雇用形態の方が向いていると言えるでしょう。

それぞれのライフスタイルや、将来の自分の在り方を照らし合わせ、自分に合った雇用形態を選択できると良いでしょう。

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