面接で「あなたの仕事観を聞かせて下さい」と言われたときの回答例

面接の質問

「あなたの仕事観を聞かせてください」

面接でこのような質問をされたら、あなたならどう答えますか?
仕事観について問う質問は、面接ではよくあること。

仕事観を答えられなかったり、的はずれなことを答えてしまったりすると、面接官からの印象はあまり良くならないばかりか、採用不採用を決められかねない可能性があります。

そこでこの記事では、「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞かれたときの正しい回答例とNGな回答例を、面接官の質問意図も併せて解説をしていきます。

またそもそも仕事観のイメージが明確でない人も多いと思いますので、「仕事観って何?」という部分にも触れていきます。

具体的には、

・そもそも仕事観って何?
・面接官が「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞く意図
・「あなたの仕事観を聞かせてください」に答えるためにするべき事前準備
・「あなたの仕事観を聞かせてください」の適切な回答例
・「あなたの仕事観を聞かせてください」のNGな回答例
・「あなたの仕事観を聞かせてください」の答えに迷ったときの解決法

といった内容を書いています。

5分ほどで読めて、「あなたの仕事観を聞かせてください」と面接で聞かれたときの答えだけでなく、就職・転職の方向性が明確になるのでぜひ最後まで読んでくださいね。

そもそも仕事観って何?

あなたは「仕事観とはなにか説明してください」といわれたら、明確に説明できるでしょうか?
「仕事観」は哲学的で漠然としているため、はっきりと説明できる人のほうが少ないでしょう。

「あなたの仕事観を聞かせてください」の質問に適切に答えるには、まず仕事観とはなにか?を理解しておかないといけません。

この章では「仕事観」とは何なのか?を解説していきます。

仕事観とは「あなたが仕事をする目的や意義」

仕事観とは、一言でいうと「あなたが仕事をする目的や意義=仕事に対しての価値観」です。

言い方を変えると「あなたにとって仕事とはどんな存在か?」「あなたは何のために仕事をしているか?」ということ。

仕事観は「あなたにとっての」ものなので人によってそれぞれ違います。

10人いたら10通りの仕事観があるのです。

そのため、「コレが正解」という答え方があるものではありません。

まずはそのことを理解しておきましょう。

「恋愛観」などに置き換えると理解が深まる

上記の説明だけでは、まだ理解があいまいな人も多いかもしれませんので、他のものに置き換えて考えてみたいと思います。

「恋愛観」という言葉があります。

恋愛観とは、「自分にとって恋愛とはこういうものだ」という恋愛についての考え方を指すもの。

例えば、「結婚をするためのプロセス」と考えている人もいれば、「生きる上でなくてはならないもの」や「ただの遊び」「自分を磨いてくれるもの」という考えの人もいるでしょう。

この考え方を「仕事」に置き換えてみてください。

仕事観がどういうものか、イメージがついたのではないでしょうか。

仕事観はとても重要

自分の仕事観を考える意義は、面接で「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞かれたときの対策だけにとどまりません。

仕事観は、どの会社で働くのか、どのような働き方をするのか、どんな職種・業種に就くのかという、就職・転職をする上での土台となる考え方です。

この仕事観が変わると仕事に対しての考え方が変わるので、志望する企業や業種、職種も全く違ってきます。

そのため仕事観について考えることは単なる面接対策として捉えるのではなく、今後のキャリア全体を左右する重要なプロセスとして、徹底的に向き合うようにしましょう。

面接官が「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞く意図

「あなたの仕事観を聞かせてください」と面接で聞かれた時、相手に好印象を持ってもらう回答をするためには、面接官がこの質問をする意図を把握しておく必要があります。

この章では、面接官がなぜ「あなたの仕事観を聞かせてください」と質問をするのか?を解説していきます。

入社後の成長スピードを知りたい

しっかりとした仕事観を持った人材は、入社後の成長スピードが速いです。

なぜなら働く目的・目標が明確なので、少しのことでくじけたり、止まったりしないから。

逆に仕事観について何も考えていなかったり、短絡的な考えしか持っていなかったりする人材は、仕事をする原動力があまりありません。

仕事観が弱い人材は、いわばガソリンが少ししか入っていない自動車みたいなもの。

少し動いたらすぐ止まってしまって、なかなか成長が進んでいかないのです。

会社からすると、採用した人が少しでも速く仕事を覚え、ぐんぐん成果を上げて会社に貢献してほしいですよね。

そのため「あなたの仕事観を聞かせてください」と質問することで、面接官はガソリンが満タンに入っているか、すなわち成長スピードが速いかを確認したい意図があるわけです。

早期離職しないか知りたい

仕事観を明確に持っている人は、長期で働いてくれる傾向があります。

仕事をする目的や意義について深く考えて、自分なりに「その会社で働く意味」を見出して応募してくるので、そう簡単には辞めないのです。

逆に浅はかな仕事観で選考に応募してくる人やそもそも考えていない人は、入社してから少し大変なことや嫌な人と出会ったり、隣の芝生が青く見えたりすると、すぐに退職してしまう傾向があります。

早期退職は会社にとって、経費ばかりがかかって利益を上げてもらえないので、単なるリスク。

そのため「あなたの仕事観を聞かせてください」と面接で聞くのは、長期で働いてくれるかを判断するためでもあるのです。

動機が内発的か、外発的か知りたい

「あなたの仕事観を聞かせてください」の回答で、面接官はあなたの仕事の動機=モチベーションが、内発的かそれとも外発的かということを知りたい可能性があります。

動機が内発的か外発的は、前述の2つ「成長スピード」「長期就業」のどちらにも影響を及ぼします。

内発的な動機とは、やりがいや自己成長、自己実現、社会貢献など自分の中から生まれる動機のこと。

外発的な動機とは、報酬(収入や褒められること)や罰によって生まれる動機のことを指します。

内発的動機付けのほうが印象は良い

ビジネスの世界においてモチベーションは「内発的」であるほうが良しとされています。

アメリカの臨床心理学者のフレデリック・ハーズバーグは、「マズローの欲求5段階説」の各欲求は、労働者のモチベーションと関係があると言っています。

中でも「動機づけ要因」とされる「承認欲求」「自己実現欲求」は、満足感や達成感(内発的)を満たし、人を次のステップへ向かわせる原動力となると述べています。

外発的動機づけはモチベーションが続かない

外発的な要因でモチベーションが上下する人材は、給与や人間関係などで気分が左右されやすく、また自分の中でモチベーションを生成できません。

そのため成果や成長度にも波があります。

会社や上司が常に気を配って、動機づけをしてあげなければすぐにサボったり、辞めてしまったりするので手がかかるのです。

内発的動機づけは大きく、長く続く

一方で内発的な動機で働いている人材は、なにか壁にぶつかっても内発的に「その壁の意味」や「乗り越える意義」について考え、それをモチベーションにすることができます。

仕事観に「内発的な動機」を持っている人は、自分の内側でしっかりと「働く意味=動機」を生成して仕事に取り組むので、会社や上司が手を差し伸べる必要もなく、かつ成長スピードが速いうえ、長く働いてくれます。

このように会社にとって有益な人材かを見極める意図で、面接官は「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞くのです。

「あなたの仕事観を聞かせてください」に答えるためにするべき事前準備

事前に準備をせずに、面接の場で「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞かれて答えられる人はほぼいないでしょう。

抽象的で哲学的な質問で答え方の正解がわからないため、事前にしっかりと思考しておかなければ面接官を納得させる回答はできません。

この章では、「あなたの仕事観を聞かせてください」の質問の成否を左右する「事前準備の方法」を紹介していきます。

自己分析をして自分を知る

あなたの仕事観は、あなたの中にしかありません。

そのため自己分析をして自分のことを知ることでしか、この質問に適切に答えることはできないのです。

「自分にとって仕事とは何なのか?」「仕事を通じて何を得たいのか?」「なぜ僕は仕事をするのか?」などといったことをいろいろな角度から考えることで、あなただけの仕事観が見えてきます。

とはいえ自己分析といわれても、何をしたら良いかわからない人も多いでしょう。

自己分析の方法論は数多くありますが、まずは触りとして、以下の質問に答えることから始めてみてください。

すんなり答えられなかったら、コレだ!と思える答えが見つかるまで、思いついたことをノートに書きなぐってみてください。

  • いままでの人生で、何をしているときが一番楽しかったですか?
  • 逆にいままでの人生で、何をしているときが一番つらかったですか?
  • もし生まれ変われるとしたら、どんなことをしたいですか?
  • 逆に明日人生が終わるとして、何がしたかったと思うでしょうか?
  • もしお金に困らない状況だったとしたら、あなたは何をしますか?
  • 逆にどんなに給料が高くても、したくない仕事は何ですか?

いろいろな人の仕事観を知る

自分の仕事観が見当もつかない、という人もいるでしょう。

そんな人はまず、他人がどんな仕事観をもっているのか?を知ることから始めるのが良いでしょう。

そのなかで共感できるものがあったら、「なぜ共感したのだろう」と考え逆に全く共感できないものがあったら「なぜ共感できないのだろう」と考えることで、自分なりの仕事観を見つけ出すヒントになるはず。

信頼できる先輩や友人、恩師などなるべく多くの人に「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞いてみてください。

仕事観の例

代表的な仕事観の例をいくつか載せておきますので、自分の仕事観を考えるときの参考にしてみてください。

  • 仕事を通して自己実現をするため
  • 仕事をすることで人の役に立つため
  • 社会とのつながりを感じられるもの
  • 仕事を通じて達成感を得て、やりがいや生きがいを感じるため
  • 自己成長ができるもの
  • 自分の存在価値を認識するためのもの

これらのプロセスを通して、自分なりの仕事観を見つけ出すことが、「あなたの仕事観を聞かせてください」に正しく答えるための近道です。

「あなたの仕事観を聞かせてください」の適切な回答例

仕事観は自分の中にしか存在しませんので正解はありません。

しかし面接官の評価が高い仕事観とそうでない仕事観が存在するのも事実。

前述の通り動機が内発的か、それとも外発的かという観点も含めて、適切な回答例をいくつか上げておきますので、自身の仕事観を考える際の参考にしてください。

「社会貢献・社会とのつながりを感じられるもの」

私にとって仕事とは、社会に貢献することで社会とのつながりを感じられるものです。

私にとって働くということはただ単に収入を得るためのものではありません。

私を含めて人間は1人では生きられず、助け合ってはじめて生きていけるものだと考えています。

仕事を通じて他者に貢献することで社会とつながることができ、相互に支え合って社会が成り立っているのだと思います。

人の役に立つことで社会の一員になれる場所が、仕事だと考えています。

「やりがい・達成感を得られるもの」

私にとって仕事とは、やりがいや達成感を得るためのものです。

仕事は人生の大部分の時間を占めるので、ただ労働をして給料をもらうだけのものにはしたくないと考えています。

難しい目標を達成したり、お客様から感謝のお言葉をいただけたりことで、達成感ややりがいを得ることができます。

仕事を通じて、やりがいや達成感を得ることで人生をより豊かなものにできるものと考えています。

「自己成長させてくれるもの」

私にとっての仕事は、ただ収入を得るための手段ではなく、自分を成長させてくれるものです。

仕事を通じて、周囲とのコミュニケーションのとり方や、仕事の段取り力、目標達成するためのマインド、困難を克服するための精神力など多くのことを学ぶことができると思います。

自分ができることが増えれば、会社や他人のためにより貢献することができます。

自己啓発を惜しまず常に努力しながら仕事をして、自分を成長させていきたいです。

「あなたの仕事観を聞かせてください」のNGな回答例

「あなたの仕事観を聞かせてください」の答えとして、NGなものを挙げておきます。

浅はかな仕事観や、甘い考え方を持っていると面接官に悪い印象を持たれてしまいますので注意して下さい。

「収入を得るための手段」

「私にとって仕事とは、お金を稼ぐための手段です。

仕事をしないことにはお金を得ることができません。

収入を得るためには大変なことや、嫌なことをするのは当然のことだと思います。

仕事を通じてできるだけ多くの収入を得て、安定した生活を送ることで、幸せな人生を送りたいと考えています。

「好きなことだけをすればよい」

「私は、仕事は自分の好きなことをすれば良いと考えています。

自分の好きでないことややりたくないことを仕事にしても、成果は出しづらいと思います。

好きこそものの上手なれ、ということわざがあるように、好きな仕事だけをすればどんどん成長していくことができると思います。

無理に嫌な仕事をしたり、人間関係の悪い職場で働いたりしていると体調を崩すことにもなりかねません。

たった一度の人生なので、仕事は自分の好きなことをするべきだと考えています。

「あなたの仕事観を聞かせてください」の答えに迷ったときの解決法3つ

「あなたの仕事観を聞かせてください」は、哲学的な話のため、面接で聞かれる質問の中でもかなり難易度が高いです。

そのためどう答えたら良いか悩む人も多いはず。

そんな人のために、「あなたの仕事観を聞かせてください」の答えに迷ったときの解決法を3つほどご紹介したいと思います。

本を読む

自分の仕事観を明確にする上で効果的な方法は、「本を読む」こと。

特にビジネス本や自己啓発本、自叙伝などといった、人生や仕事に関する本を読めば、様々な仕事観を知ることができます。

個人的におすすめの本をいくつか挙げておきますので、どれか一冊でも良いので読んでみてください。

「人生と仕事について知っておいてほしいこと」(松下幸之助)
「海賊とよばれた男」(百田尚樹)
「生き方-人間としていちばん大切なこと」(稲盛和夫)
「置かれた場所で咲きなさい」(渡辺和子)
「ロスジェネの逆襲」(池井戸潤)
「夜と霧」(ヴィクトール・エミール・フランクル)

キャリアコンサルティングを受ける

自分の仕事観を明確にするために必要なプロセスである「自己分析」。

この自己分析を、効率的かつ効果的に行うためにおすすめなのがキャリアコンサルティングです。

キャリアコンサルティングとは、キャリアコンサルタントが実施する職業相談のこと。

自己理解の促進や仕事についての考えを整理したり、深堀りしたりするのにキャリアコンサルティングは非常に有益です。

キャリアコンサルタントは国家資格のため、しっかりとした知識や技能に裏付けられた支援が受けられるからです。

ハローワークやジョブカフェで、無料で作成できる「ジョブ・カード」もキャリアコンサルティングの1つなので、ぜひ一度ためしてみると良いでしょう。

転職エージェントに相談する

転職・就職を支援するサービスを提供している「転職エージェント」というものがあります。

転職エージェントは、人材を採用したい企業と、希望の職業に就きたい人をつなげることで報酬を得ている、いわば「仕事のプロ」。

面接での対策もしてくれるので、「あなたの仕事観を聞かせてください」に対しての答えも多くの引き出しを持っているはずです。

転職エージェントは採用決定時に企業側が紹介料を支払うため、転職者・求職者は無料で利用できます。

「あなたの仕事観を聞かせてください」だけでなく、面接での回答に自身が持てない人は、利用して損はないでしょう。

まとめ

ここまで「仕事観とはなにか?」や「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞かれたときの適切な回答例などを解説してきました。

最後にまとめておきたいと思います。

  • 仕事観とは、「あなたが仕事をする目的や意義」のことであり、人それぞれのため正解はない
  • 面接官が「あなたの仕事観を聞かせてください」と聞く意図は、「入社後の成長スピード」「早期離職しないか」「動機が内発的か、外発的か」の3つを知りたいから
  • 「あなたの仕事観を聞かせてください」に答えるために事前にするべきことは、「自己分析」「他人の仕事観を知る」の2つ
  • 浅はかな仕事観、甘い仕事観をもっている人は面接で良い印象を持たれないので注意
  • 「あなたの仕事観を聞かせてください」の答えに迷ったら、「本を読む」「キャリアコンサルティングを受ける」「転職エージェントに相談する」のが効果的

仕事観を問う質問は、面接の中でも最も難しいものの1つ。

この質問に適切に答えるには、事前にしっかりと思考を巡らせ、深堀りして、自分なりの仕事観を明確にすることがとても重要になります。

仕事観を考えることは、面接対策になるだけでなく、自分のキャリアプランや人生においてもとても有益になるプロセスです。

手を抜かずに自分と向き合って、あなたなりの仕事観を見つけ出してくださいね。

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