面接で「希望年収」を聞かれたらなんて答えれば正解なのか?

面接の質問

就職や転職の面接で「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と聞かれることがよくあります。

「高く答えないと損!」
「低く答えたらそれ以上はもらえないのでは?」

と思う一方で、

「高い金額を答えたら印象が悪くなりそう」
「謙虚に低めの金額を答えたほうが採用されやすいだろう」

というような気持ちもあり、どのように答えればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、面接で希望年収を聞かれる理由を明らかにしつつ、どのように答えるのが正解なのかを解説していきます。

具体的には、

  • そもそも面接で希望の年収を聞かれるのはなぜ?
  • 希望の年収を正直に答えるのはOKか?
  • 「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と聞かれたときの良い回答例と悪い回答例
  • 答え方に迷ったときの対処法

5分ほどで読むことができるように、わかりやすくまとめていますので、面接での希望年収の答え方に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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そもそも面接で希望の年収を聞かれるのはなぜ?

面接官はなぜ、応募者に対して希望の年収を聞いてくるのでしょうか?
良い印象を持ってもらうためには、面接官がどのような意図で質問しているのかを理解して、質問意図にマッチした回答をする必要があります。

面接を受けるのは、その会社に採用してもらうことが目的なのですから、あなたは面接官に良い印象を持ってもらわなければなりません。

そこでこの章では、なぜ面接官が希望の年収を聞いてくるのか?その理由を明らかにしていきたいと思います。

内定辞退や早期退職を防ぐため

企業の予算には限りがあります。

人材を募集する以上は、採用した人材に給料を支払わなければならないので、そのための予算を必ず組んでいます。

応募者が希望する年収が企業の決めた予算を大きくオーバーする場合は、いくら優秀な人材であっても採用するわけにはいきません。

会社が提示可能な年収額と本人の希望とを比較して、もし本人希望の方が大幅に高いようであれば、採用を出しても辞退されたり、入社した後も早期退職されたりする可能性が高くなるでしょう。

それらリスクをなるべく防ぐために、面接官としては、会社が決めた予算に見合う年収で納得して働いてくれる人材かどうかを見極める必要があります。

このような理由から、面接官は「希望の年収はどのくらいでしょうか?」という質問をするのです。

応募者が自分の市場価値を理解しているかを確認したい

年収には、業界や職種ごとに相場というものがあります。

経験やスキル、資格、年齢によっても違いますが、これらの要素ごとにもおおよその相場が形成されているものです。

そんななかで、特定の業界・職種に応募してきた人が「希望の年収はどのくらいでしょうか?」という質問に対して、相場からかけ離れた高い金額を希望すれば、面接官はどう思うでしょうか。

「自分がその社会から求められている市場価値を理解していない」と思われるか、「自信過剰で社会常識が足りない人」と思われるかのどちらかでしょう。

その人が実際に優秀だったとしても、人材市場の年収相場と本人の希望年収との開きが大きければ、給与額をめぐって会社と揉めごとが発生する恐れがあります。

また、自信過剰な人は他の社員とトラブルになる可能性も高いと考えられます。

面接官としては、このようなトラブルをあらかじめ避けるために、応募者が自分の役割を常識的に理解しているかどうかを確認したいのです。

応募者の自己評価を知りたい

上記の点は、どちらかというと応募者の客観的な評価を自分で認識しているかという問題です。

それとは対照的に、応募者が自分で自分をどのように評価しているかという主観的な面も面接官は知りたがっています。

どのくらいの年収を希望するかという質問に対して、あまりにも低い金額を答える人には自信がなさそうな印象を持ってしまいます。

やはり、仕事に対してはそれなりの自信を持っている人でなければ、成果を上げづらいでしょうし。

安心して仕事を任せることができません。

また、低い年収しか望まないということは、実は応募した職種に見合うような能力を有していない人なのかもしれない、と思われるかもしれません。

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と質問するのには、応募者が自分のことを適切に評価しているか、つまり、適度な自信を持っているかどうかを知りたいという背景もあるでしょう。

会社に決裁を仰ぐため

もし応募者が優秀な人材で、面接官がぜひ採用したいと思った場合であっても、希望している年収が予め定められている予算内に収まらないケースもあるでしょう。

その場合は、面接官や人事部などの決裁では採用を決められず、役員や社長など上層部に決裁をしてもらわなければいけないことがあります。

決裁を上げる際は、その応募者の履歴書や職務経歴書と併せて、面接時の評価とその中に希望している年収も含めて稟議を上げます。

それを踏まえて上層部で面接をすることもあれば、その稟議で年収とその人材の価値を天秤にかけ、採否を決めることもあるでしょう。

会社としてその人材の採用を判断するときに、希望年収が必要な材料になるから、面接官は「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と聞くわけですね。

希望の年収を正直に答えるのはOKか?

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と聞いてくる面接官の質問意図が理解できたとしても、できれば高い金額を希望したいと思う方も多いでしょう。

本当は500万円の年収がもらえるかもしれないのに、採用されたいからと「400万円」を希望すると答えた場合、損した気になってしまいますよね。

また、「あくまでも希望を聞かれているだけなのだから、ありのままの希望を回答してもいいのでは?」という気もします。

しかし、結論をいうと希望の年収をありのまま正直に回答することはおすすめできません。

その理由を、面接とは何なのかということを考えつつ、解説していきます。

面接とは交渉するためのものではない

面接というのは、あらかじめ企業が公表した採用条件に対して、その条件での採用を希望する応募者がテストを受ける場です。

募集をかけた採用条件でその会社で働いてもらうのにふさわしい人材であるかどうかをチェックするのが面接なのです。

そうだとすれば、年収としてどのくらいを希望するかという質問が、言葉どおりに希望の金額を尋ねるための問いではないということがわかるでしょう。

面接では、あくまでも企業側の目線で、自分がその会社の役に立てること、会社が予定している年収で十分であることをアピールしなければならないのです。

希望する年収が、会社の想定する水準の範囲内であれば問題はありません。

しかし、会社が予定している年収を大きくオーバーする希望年収額を正直に答えることは、印象を悪くするだけで良いことは何もありません。

その求人の年収はいくら?事前の下調べが重要

面接は交渉する場ではなく、希望年収を釣り上げて答えるのはNG。

逆に言えば、その求人の想定年収内に収まる希望であればOKです。

ということはつまり、面接官に悪い印象を持たれないためには、事前にその求人の年収はいくらなのか?ということをしっかり理解して、その範囲内で希望年収を答える必要があります。

自分が応募した求人の年収がどのくらいかを理解していない人はあまりいないかもしれませんが、複数同時に応募している場合などは、どこがどのくらいの年収だったか混乱することもありますよね。

そのため、面接の直前にでもその求人の年収の幅を、しっかり確認することをおすすめします。

そもそも求人情報の年収が希望に満たないなら応募しない

応募する段階で、年収や給与額は必ず確認するはず。

面接時に失敗しないために、希望年収に達しない求人には応募しないのが賢明です。

そうすれば、面接の前にいちいち確認する必要はありませんし、もし「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と質問された場合も、「御社の規定に従います。」とだけ答えればOKですよね。

もし万が一、採用してもらった後に求人と違う年収や給与額が提示されたら、妥協せずに断りましょう。

そういうことをしてくる会社は、コンプライアンスがしっかりしていないことが多く、入社してからも同様のことが続き結局、転職することになってしまう可能性が高くなるでしょうから。

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」のNGな回答例

それでは、希望年収を尋ねる質問に対してどう答えれば良いのか、具体的な回答例を挙げながら解説していきます。

まずは、つい答えてしまいがちな「悪い例」から確認したほうが印象に残りやすいと思いますので、NGな回答例からみていきましょう。

NGな回答例① 相場からかけ離れた金額を希望する

前職では仕事量が多く、責任が重い割には年収が低くて300万円でした。

私は仕事を頑張って成果を上げたことが年収に反映されてこそやりがいを感じます。

御社にご採用いただければ、前職のとき以上に仕事に専念する所存ですので、可能でしたら年収は500万円を希望いたします。

NGな回答例①の解説

仕事のやる気があることを見せることは良いのですが、そのポジションの年収の相場が400万円だとしたら、500万円を希望するのは基本的にはNGです。

いくら意気込みが強くても、希望する年収が相場を大きくオーバーすると、自分の役割を客観的に理解できない人と判断され、印象が悪くなってしまう可能性が高いです。

また、たとえ前職での年収が相場よりも低く、そのなかで自分が相場を超える年収分の働きをしていたとしても、それは関係ありません。

面接官から見れば、ただ自信過剰な人に見えてしまうでしょう。

自分をアピールすることも大切ですが、面接は交渉の場ではないのですから、相場を超える金額を希望しても意味はありません。

やみくもに希望を述べるのではなく、相場をリサーチして、相場を意識したアピールをすべきです。

もし相場がわからないようなら、転職エージェントに相談して確認することをおすすめします。

NGな回答例② 前職(現職)の年収にこだわる

前職では500万円の年収をいただいていましたので、御社でも同様の年収か、可能でしたらそれ以上を希望いたします。

NGな回答例②の解説

前職と同じ年収を希望するのなら問題ないだろうと考えがちですが、このような言い方には問題があります。

同じ職種であっても、会社によって仕事内容が違うこともありますし、どのようなスキルがどのように評価されるかが異なることは、当たり前のことでしょう。

そんななかで、前職での年収程度は当然に保障されるだろうというような答え方をすると印象が悪くなりがちです。

応募先の会社で自分に求められる役割を客観的に理解できていない、と思われてしまう可能性も。

あくまでも応募先の企業目線で、その会社の価値観にしたがって評価した自分の価値を把握することが大切です。

NGな回答例③ 個人的な事情を持ち出す

前職での年収は400万円をいただいていました。

しかし、来年は上の子どもが小学校に入学し、これからお金が必要になってくるため、年収としては可能でしたら450万円以上を希望いたします。

「子どもが生まれる」「子どもが進学する」などの個人的な事情は、面接が和やかなムードであればあるほど、つい口走ってしまいがちな話題でもありますよね。

しかし、前提として持っておくべき認識は、「給与は仕事をした対価として支払われるもの」ということ。

そのため、個人的な事情は会社側が決定する年収にはまったく関係ありません。

子どもが生まれるので、これまで以上に仕事に尽力していきたいと思います

などといった形で意気込みをアピールするのならOKですが、それを理由に年収のアップを希望したのでは、「給与は与えた利益に対しての対価だというビジネスの原則を認識していない人」という印象を持たれかねません。

年収アップを希望するなら、あくまでも経験や実績、スキル、資格を基に、会社に何を与えられるか?をアピールするようにしましょう。

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」のOKな回答例

では実際に面接を受けるときに参考にしていただきたい、OKな回答例をご紹介します。

ただ、これらの回答例がベストだというわけではありません。

実際の面接の前には、以下の回答例を参考にしつつも、自身の事情に応じて、自分なりのベストの回答をご準備することをおすすめします。

OKな回答例① 求人情報に掲載されている金額に収まる年収を答える

年収は御社の規定に従います。

ただ、私はしっかりと働いて成果を出すことでお金を稼ぐのをモットーとしていますので、採用していただければ前職での経験を活かしつつも、御社でのお仕事を少しでも早く覚えて成果を出すことにまずは専念したいと思います。

その意味で、入社後は御社規定の最大限の年収をいただけるように努力する所存です。

OKな回答例①の解説

求人情報には、採用条件として給料の額が記載してあるはずです。

会社側は、応募者は当然その金額に同意して応募してきているものと考えています。

そのため、会社規定を超える希望額を答えると、求人情報をきちんと見ていないと判断されることになります。

したがって、求人情報に掲載されている金額の範囲内で答えないと、面接官にマイナスの印象を与えてしまう可能性があるのです。

上記の回答例は、希望する年収としては「御社の規定」どおりといったん答えた上で、さらなる希望を述べているのがポイント。

はっきりとした金額で答えるのは求人情報に掲載されている金額まで、それ以上を希望する場合は金額を明示するのではなく、一旦ぼかしておいて、意気込みという形でアピールするようにしましょう。

OKな回答例② 希望する金額の根拠や理由を述べる

前職を退職した後、自身の価値を高めるために不動産鑑定士の資格を取得しました。

御社では、この資格を活かしたお仕事をさせていただけると伺っております。

そのため、もし可能でしたら不動産鑑定士の平均年収である550万円に近い年収をいただければ幸いです。

OKな回答例②の解説

求人情報に掲載された金額の範囲内であっても、相場を上回る年収や具体的な金額を希望する場合は、希望する根拠や理由を述べることで説得力が出ます。

上記のように、取得した資格を活かした仕事に応募した場合はわかりやすいですが、他にもアピールできる根拠や理由はいろいろあります。

前職での実績の他にも、前職でのポジションよりも上位の仕事に応募した場合は、「仕事が増えること」「業務の責任が増すこと」なども根拠や理由としてアピールできるでしょう。

OKな回答例③ 謙虚な姿勢で答える

現職では、400万円の年収をいただいています。

現在の仕事に対して不満があるわけではありませんが、数年間働いているうちに、御社が募集されている職種に興味を持ち、ぜひ仕事をさせていただきたいと思い、応募させていただきました。

最初は不慣れな点も多いかと思いますが、ご採用いただければ誰よりも早く仕事を覚えて、全力で御社に貢献する所存です。

努力は惜しみませんので、現在と同等の年収か、もし可能でしたらプラスアルファが望めれば幸いです。

OKな回答例③の解説

面接では、全体的に謙虚な姿勢で答えることが重要です。

自分をアピールすることも大切ですが、自信過剰な人だと思われてしまうとコミュニケーション能力を疑われて、入社後に人間関係でトラブルになるかもしれないなどと、評価が悪くなりがち。

また、実質的には同じことを話す場合でも、言い回しによって印象が異なることはよくあることです。

入社後に相応の頑張りを見せる決意があることを、謙虚な姿勢で表明するようにしましょう。

回答に迷ったら転職エージェントに相談するべし

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」という質問に対しての答えを考える際は、相場を確認する必要があるなど、面倒なことや不安なことも多いでしょう。

そんなときは、転職や人材市場を熟知している転職エージェントに相談するのが最もおすすめの方法です。

転職エージェントは年収相場を熟知している

転職エージェントは、「希望の年収はどのくらいでしょうか?」という答えを考えるときに必要な、職種や職務などの年収相場を熟知しています。

そのため、面接時にどのくらいの年収希望を伝えたらよいかを具体的に把握することが可能に。

また、あなたの実績やスキル、資格などを鑑みて実現可能な年収を教えてくれることもあるでしょう。

希望の年収の答えに失敗しないためには、転職エージェントで確実な年収相場を確認しておくことをおすすめします。

転職エージェントが年収の交渉をしてくれる

さらに転職エージェントが扱っている求人に応募する際は、交渉が可能な会社かどうかも教えてもらうことができますし、交渉が可能な場合は転職エージェトが自分の代わりに交渉をしてくれます。

できるだけ年収をアップさせたいと考えていても、面接でギャップのある年収希望を答えるのは評価を下げることに繋がりかねないのでリスクがありますよね。

そんなときにも、転職エージェントは一役買ってくれます。

事前に希望年収を伝えておけば、「応募する企業に実現可能な年収なのか?」「応募者の持っている実績やスキルであればどのくらいの年収提示が可能か?」などということを確認し、交渉をしてくれるのです。

転職エージェントの利用は無料

転職エージェントを利用すると、年収相場確認や交渉の他にも、「選考書類の添削」や「面接日の調整」など転職活動をする上で必要なことを網羅的にサポートしてくれます。

ここまでしてもらえて、利用はすべて無料。

採用が決まった段階で、企業側から成果報酬をもらう仕組みになっているから、転職希望者からは料金を取らないわけです。

転職する際は、転職エージェントを利用する選択肢は無いといえるくらい、マストなサービスと言えるでしょう。

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」と聞かれたときの回答・まとめ

「希望の年収はどのくらいでしょうか?」という、答えに詰まってしまいがちな質問に対する答え方について解説してきました。

最後にポイントをまとめておきましょう。

  • 面接官は応募者の自己評価を客観的にも主観的にも知りたがっている
  • 面接は交渉の場ではなく、チェックされる場である
  • 会社の予算は決まっているので、求人の給与額を超えない範囲で希望を答えよう
  • 年収の希望を述べるときには相場を意識して、根拠や理由も述べること
  • 自分をアピールしつつも、謙虚な姿勢が大切
  • 相場を知るには、事前のリサーチと転職エージェントの活用がおすすめ

これから面接を受ける方は、ぜひこの記事を参考にして、面接官が受け入れやすい回答であり、かつさりげなく自分の希望を織り込んだ回答を用意してみましょう。

あなたの年収が転職によってアップできることを願っています。

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