医師の非常勤講師は有給休暇を取れる?常勤との違いを徹底解説

退職前に必ず有給を消化する方法 医師転職コラム

「医師の非常勤講師でも有給休暇は取れるの?」
「非常勤と常勤の違いが知りたい」

このように、医師の非常勤講師としての働き方について気になっていませんか?

結論からいえば、医師の非常勤講師でも有給休暇の取得が可能です。

しかし、その取得日数は常勤の労働者よりも少なく、取得条件も異なるので注意しなければいけません。

そこで今回は、医師の非常勤講師という働き方から、有給休暇の取得方法と取得時季、常勤との違いについて解説していきます。

医師の非常勤講師という働き方

医師の非常勤講師は、主に医療の仕事を続けながら医学教育を講師として、複数の医院や医学教育支援事業を行う企業に従事する働き方です。

非常勤講師には主に以下のような仕事があります。

  • 医療に関する個人指導
  • 対策講座を行う
  • 模擬試験の問題作成

講義内容は医師国家試験問題の解説および対策講座を行なったり、CBT対策講座などがあります。

報酬はキャリアや実績などによって変動することが多く、条件が合わなければ勤務先を変更したり条件の交渉を行うことが一般的です。

また、医院で働く時間や、予備校・大学で講義を行う時間はほとんど自分で決めることができるので、ライフワークバランスを整えやすいという特徴もあります。

このように、時間や場所や仕事内容にとらわれない働き方が非常勤講師の魅力のです。

働き方改革の関連法案

近代では勤務医の超過重労働が問題とされており、中には年間1,900時間以上もの時間外労働を行なっている人も存在する現状となっています。

参考:勤務医の年間時間外労働上限、一般病院では960時間、救急病院等では2000時間としてはどうか―医師働き方改革検討会

そんな中、平成30年2月に行われた医師の働き方改革に関する検討会では、医師の労働時間短縮に関する取り組みが話し合われました。

その後、平成30年5月に働き方改革関連法案が可決され、医師は時間外労働の上限規制に5年間の猶予期間が設けられたものの、年間5日間は病院側主導で有給休暇を取得させることが義務付けられました。

このように、これまであまり触れられてこなかった医師の労働に関する問題も見直されるようになり、医師の働き方が多様化されれば、今後さらに非常勤医師の数が増えることが予想されます。

非常勤講師でも有給休暇は取得可能?

有給休暇は非常勤講師でも取得できます。

原則、病院側が雇い入れを行なった日から数えて6ヶ月継続して勤務し、勤務日数の8割以上を出勤した労働者に対しては10日間の有給休暇を付与しなければいけません。

その後1年6ヶ月目には11日分、2年6ヶ月目には12日分と、勤続年数が延びるにつれて、1年ごとに取得する有給休暇が増えていきます。

これは常勤医師に限らず、パートやアルバイト、非常勤医師など、週所定労働時間数が30時間未満の労働者にも適用されます。

しかし、その取得有給休暇の日数は常勤医師よりも少ないことに注意が必要です。

たとえば、週所定の労働日数が2日間で、1年間の所定労働日数が73日〜120日だった場合、6ヶ月勤続して得られる有給休暇は3日です。

そのため、非常勤医師が年次有給休暇の権利を行使する場合は、労働時間・日数やその運用方法を工夫する必要があります。

有給休暇を取得する時季

医師は有給休暇を取得する時季を自由に指定することができます。

医師を雇っている使用者は、労働者である医師の指定時季を尊重して、具体的な有給休暇の日にちを決めます。

たとえば、医師が7月の上旬に有給休暇を消化したいと申し出れば、「使用者が7月20日に休んでください」と日程を決定します。

一方で、有給休暇の時季が事業の妨げとなる正当な理由がある場合は、使用者に時季変更の権利が認められ、その際は労使間で話し合って調整するしかありません。

しかしながら、事業の妨げとなる正当な理由が認められるのは限定的で、医師の指定時季が認められることがほとんどです。

そのため、有給休暇を保有する労働者医師は、基本的に自由に有給休暇の取得時季を指定することができます。

常勤と非常勤の違いは3つ

常勤と非常勤の医師違いには以下の3つが考えられます。

  • 週32時間以上勤務の義務がない
  • ライフワークバランスを整えやすい
  • 保険や税金の手続きが必要になる

ここからは、それぞれの違いについて説明していきます。

週32時間以上勤務の義務がない

常勤医師と非常勤医師との大きな違いは週32時間以上勤務しているかどうかです。

週32時間以上勤務している医師は常勤医師とされ、それ未満は非常勤医師として換算されます。

しかしながら、これらの規定は各医療施設の医師数を数えるためのもので、たとえば「非常勤医師は週に32時間以上働いてはいけない」という決まりはありません。

非常勤医師でも週32時間以上働くことは可能です。

医療施設によって常勤か非常勤か規定は異なるものの、基本的に非常勤医師は週32時間以上の勤務の義務はありません。

ライフワークバランスを整えやすい

非常勤医師はライフワークバランスを整えやすいという特徴があります。

勤務先や勤務時間、勤務日数、また報酬額は基本的に自分で決めることができるので、自由に使えるお金と時間を生み出すのは自分次第です。

たとえば、自分の時間を大切にしたい人は働く時間や勤務先を減らしたり、お金を稼ぎたい人は働く時間を増やしたり、より条件のいい勤務先を選ぶことができます。

キャリアや実績によってその条件は変動するものの、常勤医師よりもその自由度は非常に高いです。

そのため、非常勤医師はライフワークバランスを整えやすいといえるでしょう。

保険や税金の手続きが必要になる

非常勤医師の場合は基本的に国民健康保険と国民年金保険に自身で加入する必要があります。

常勤医師なら社会保険と厚生年金に自動的に加入されますが、非常勤医師はそういった手続きも全て自分でおこなわなければいけません。

また、税金面も同様に自分で処理しなければならないので、年度末には確定申告が必要です。

まとめ

医師の非常勤講師は、勤務医として働きながら、医学の教育を行う講師としても活動する働き方です。

最近では医師の超過重労働が問題視されており、一つの医療施設だけではなく、複数の医院や大学・予備校などで働く非常勤という働き方が広がっています。

今後、働き方改革の改正法案によって、医師という働き方が多様になっていくでしょう。

また、非常勤医師・講師でも有給休暇を取得することが可能です。

半年以上勤務したら有給休暇が付与され、基本的に取得時季を自由に決めることができます。

しかし、付与される有給休暇の日数は所定労働日数によって変化し、常勤医師よりも少ないので注意しましょう。

そのため、非常勤医師・講師が有給休暇を利用するためには、権利の行使方法やその運用方法を工夫することが大切です。

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